キッチンやトイレ、シャワーなどの水回りが搭載されているキャンピングカーは、車内で自宅と同じように過ごせるのが大きな魅力です。
しかし、実際に使用するとなると、「水はどこから供給するの?」「使い終わった水はどこにいくの?」など、水回りの仕組みがどうなっているのか気になると思います。
そこで本記事では、キャンピングカーの水回りについて仕組みやきれいに保つコツ、注意点をご紹介します。
この記事でわかること
- キャンピングカーの水回りの仕組み
- キャンピングカーの水回りをきれいに保つコツと注意点
1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中
キャンピングカーの水回りの仕組み
キャンピングカーは、自宅などの水回りと違って車内にタンクを搭載しているのが特徴です。
事前にタンク内に給水し、電動ポンプを使ってくみ上げることで、自宅と同じように水を使用できます。
タンクへの給水は出発前の自宅で行ったり、道中のキャンプ場やRVパークで行うのが一般的です。
また、給油時のガソリンスタンドで、洗車用の水を分けてもらえることもあります。
使用後の排水は、給水タンクとは別の排水タンクに溜まるため、定期的な処理が必要です。
排水方法や排水場所については、以下の記事も参考にしてみてください。
水回りのタンクは大きく2種類あり、それぞれで給排水の方法が異なるため、詳しく見てみましょう。
固定式タンク
アメリカ製やヨーロッパ製など、海外のキャンピングカーに多いのが固定式タンクです。
固定式の場合、キャンピングカーの床下などにあらかじめ給排水用のタンクが設置されています。
給水時は車外にある給水口を開き、水道水をホースなどで直接給水します。
タンクの容量は100L前後~200Lを超えるものまであり、大容量なのが特徴です。
排水処理時も給水時と同様、車外にある排水口に専用ホースをつないで、所定の場所で行います。
固定式タンクは大容量なので、水量をあまり気にせず使用できるのは魅力ですが、タンク内の状態は見えづらく、給排水場所にキャンピングカーを横付けしなければいけません。
可搬式タンク
日本製のキャンピングカーや、海外製でも小型のキャンピングカーに多いのが可搬式タンクです。
可搬式の場合、水道などの下にポリタンクが設置されており、給排水時は取り外して車外に運びます。
タンクを運んで直接給水できるため、ホースなどでつなぐ手間がかかりません。
また、タンク内に水や洗剤を入れてすすぐなど、清掃しやすいのも魅力です。
ただし、持ち運ぶことを想定とした可搬式タンクの容量は10~20L程度と限られるため、水の使用は最小限にとどめる必要があります。
満水のタンクは20L=20kgあり、女性の方が使用する場合は運び方を工夫する必要があるでしょう。
キャンピングカーの水回りをきれいに保つ3つのコツ
水回りが搭載されているのは便利ですが、「汚れが気になる」などの理由から、使用を控える方も多いです。
ここでは、水回りをきれいに保つコツについて3つ見てみましょう。
使用しないときはタンクを空にしておく
キャンピングカーを使用しないときは、タンクを空にして乾燥させた状態にしましょう。
たとえきれいな水道水を入れていたとしても、時間とともに腐ってしまい、ぬめりやカビの原因になります。
また、部品が錆びる可能性もあるため、旅行から帰ったら必ずタンク内を空にしてください。
臭いのキツイものを流さない
キッチンのシンクを使用する際は、臭いのキツイものを流さないようにしましょう。
魚介類などの生ものを洗ったり、油汚れをそのまま流してしまうと、シンク内や排水ホース、排水タンクが汚れて臭いの原因になります。
食材の下処理は自宅でしておいたり、キッチンペーパーで汚れをふき取ってから洗い物をすれば、汚れや臭いの発生を防止できます。
また、キャンプ場を利用している場合は、炊事場で食材の準備や洗い物をさせてもらうと良いでしょう。
こまめに洗浄する
水回りや給排水タンクはこまめに洗浄しましょう。
キャンピングカーを使用していないときも、ほこりなどで水回りは汚れることがあります。
また、給排水タンクも使用前・使用後は洗剤などを用いて洗浄するようにしてください。
少しでも汚れが残っていれば、細菌が繁殖してしまう可能性があるため注意が必要です。
キャンピングカーの使用に関わらず、こまめに洗浄を行いましょう。
キャンピングカーの水回りの注意点
キャンピングカーの水回りを使用するにあたって、注意点をご紹介します。
飲み水には使用しない
給水タンクには水道水を入れるため、飲み水に使用しても問題ないと思うかもしれません。
しかし、タンクやホースなどには細菌が繁殖している可能性もあるため、飲み水としては使用しない方が良いでしょう。
洗顔や歯磨き程度であれば問題ないかもしれませんが、飲み水は市販のペットボトルなどを購入してください。
とくに、ガソリンスタンドは洗車で水が大量に必要なので、井戸水や地下水を使用していることが多いため、給水させてもらう場合は注意しましょう。
給排水は決められた場所で
給水・排水ともに、決められた場所でマナーを守って行いましょう。
道の駅やサービスエリア、公共施設のトイレなどで水を給排水するのはマナー違反です。
上下水道ともに無料ではないため、自宅やキャンプ場、RVパークなどの決められた場所で行ってください。
また、ガソリンスタンドであれば、どこでも給排水させてもらえるわけではありません。
必ず事前に確認し、給油と合わせて利用させてもらいましょう。
短期間の旅行の場合、出発前に自宅で給水し帰宅後に排水できますが、長期間になれば道中に給排水する必要があります。
「少しだから」「ばれないだろう」でマナー違反をしないように、決められた場所で給排水してください。
まとめ|水回りの仕組みを理解して快適に使おう!
本記事では、キャンピングカーの水回りについて仕組みやきれいに保つコツ、注意点をご紹介しました。
車内でキッチンやトイレ、シャワーを使用できるのは快適ですが、仕組みを理解して正しく使用しなければ汚れや臭いの原因になってしまいます。
清潔な水を快適に使用するためにも、水回りの仕組みを知っておいてください。