

実は、6月の北海道は本州よりも一足遅い春と初夏の境目を迎えます。
ラベンダーやルピナス、芝桜など、色とりどりの花々が次々と見頃を迎え、観光にぴったりの季節です。
この記事では、6月に北海道を訪れる方に向けて、見逃せない花の名所や旅行計画を立てるコツ、気候に合った服装の目安など、役立つ情報をまるごと紹介します。
この記事でわかること
- 6月の北海道の気候と観光時の服装のポイント
- 6月の北海道観光をおすすめする理由
- 6月におすすめの北海道の観光スポット
初夏の自然に癒される旅を計画中の方は、ぜひ参考にしてみてください!


1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中
6月の北海道の気候と観光時の服装のポイント
6月の北海道は、爽やかな風と晴れ間の多い過ごしやすい季節です。
本州ではすでに梅雨入りしている時期ですが、北海道は梅雨の影響をほとんど受けず、カラッとした晴天の日が続きます。
ただし、地域によっても肌寒さを感じることがあるほど、朝晩と日中の気温差が大きいことも特徴の1つです。
ここでは、6月の北海道の気温の目安と、観光時に押さえておきたい服装のポイントについて、わかりやすく解説していきます。
6月の北海道の気候と観光時の服装のポイント
- 気候
- 服装
6月の北海道旅行を控えている方は、気候の特徴を把握して快適に過ごせる服装を選びましょう。
気候
6月の北海道は、地域によって差はあるものの、全体的に過ごしやすく安定した気候が続きます。
気象庁のデータによると、2025年の北海道は、平年並みかやや高めの気温が予想されています。
降水量も少ない傾向にあるため、観光には絶好のシーズンです。
日中の最高気温は道央や道南で20℃前後になる日が多く、長袖1枚で快適に過ごせます。
一方で、道東や内陸部では朝晩が10℃前後まで冷え込むこともあるため、朝夕の寒暖差には注意が必要です。
風通しのよい服装に加えて、脱ぎ着しやすい羽織ものを1枚持っておくと安心です。
特に屋外観光が中心になる場合は、日差し対策と防寒の両方を考慮した準備をしておくといいでしょう。
服装
6月の北海道は、湿度が低くカラッとした晴天が多いため、日中は半袖でも快適に過ごせます。
ただし、朝晩はぐっと冷え込む日もあるため、脱ぎ着しやすい羽織ものを用意するのがおすすめです。
たとえば、男性なら半袖Tシャツにジーンズ、薄手のカーディガンやライトジャケットをプラスすると安心です。
女性の場合は、サマーニットや長袖ブラウスにスカートを合わせるくらいがちょうどいいかもしれません。
冷え対策に、カーディガンやストールを一枚携帯しておくと快適に旅行を楽しめるでしょう。
また、近年では「蝦夷梅雨」と呼ばれる長雨の傾向が出る年もあるため、折りたたみ傘や防水性のある靴があると重宝します。
強い日差し対策として帽子や日焼け止めも忘れずに準備しておきましょう。
6月の北海道観光をおすすめする3つの理由
6月の北海道は、花々が咲き誇り、空気も澄んでいて、一年の中でもとくに気持ちの良い季節です。
この時期ならではの自然の見どころや、混雑が少ないという旅のしやすさも魅力です。
ここでは、なぜ6月の北海道観光が特におすすめなのか、その理由を3つに分けて紹介します。
6月の北海道観光をおすすめする3つの理由
- 梅雨が少なく気候が爽やか
- 初夏の絶景と花の見頃が重なる
- 観光地が空いていて旅費を抑えやすい
これから旅を計画する方は、ぜひ参考にしてください。
1.梅雨が少なく気候が爽やか
本州では6月といえば梅雨の真っ只中です
連日の雨やじめじめとした空気に悩まされがちですが、北海道ではその心配がほとんどありません。
実は、北海道は気象現象としての梅雨がほとんど見られず、6月は晴れの日が多く、湿気も少ない快適な季節です。
日中は20℃前後の過ごしやすい気温が続き、汗をかきにくく、カラッとした涼しい空気の中で観光が楽しめます。
外でのアクティビティや自然散策、花の名所巡りにはうってつけのタイミングです。
北海道の広大な自然や絶景をもっとも気持ちよく堪能できる季節ともいえるでしょう。
また、気温差はあるものの、寒さ対策さえしておけば、朝晩も比較的快適に過ごせます。
天候に左右されにくいため、旅行計画が立てやすく、予定通りに観光を楽しめる点も魅力の1つです。
2.初夏の絶景と花の見頃が重なる
6月の北海道は、花と風景が一斉に輝き始める特別な季節です。
たとえば、富良野ではラベンダーが咲き始め、広大な丘を紫色に染めていきます。
まだ観光客が本格的に増える前のこの時期は、ゆったりとラベンダー畑を散策できる貴重なチャンスです。
また、道内各地では藤の花やルピナス、高山植物なども見頃を迎え、あちらこちらで彩り豊かな風景が広がります。
さらに、利尻島や礼文島、知床エリアでは、6月ならではの残雪と新緑のコントラストが楽しめます。
雪をかぶった山々と芽吹いたばかりの緑がつくり出す風景は、まさに初夏の絶景といえるでしょう。
澄んだ空気とダイナミックな自然の中で、思わずシャッターを切りたくなるような絶好の撮影スポットも豊富です。
3.観光地が空いていて旅費を抑えやすい
6月の北海道は、夏の観光シーズンが本格化する前の狙い目の時期です。
7月以降は夏休みやお盆の影響で観光地が混雑し、交通機関や宿泊施設の価格も上昇します。
しかし、6月ならそうしたピークを避けて、ゆったりと観光地を巡れます。
人気スポットでも人が少なく、写真撮影や散策をゆっくり楽しめるのが魅力です。
さらに、航空券やホテルの宿泊費も、7~8月と比べてリーズナブルに設定されています。
混雑を避けつつ、旅費も節約できるバランスの良い時期として、リピーターからも高く評価されています。
観光をしっかり楽しみたいけれど、予算や人混みが気になるという方には、6月の北海道旅行はまさに最適といえるでしょう。
6月におすすめの北海道の観光スポット5選
6月の北海道は、爽やかな気候に恵まれ、観光地も比較的空いています。
そのため、のんびりと散策を楽しむには絶好のタイミングです。
とはいえ、「広い北海道、どこに行けばいいの?」と迷う方も多いはず。
そこでここでは、6月にぜひ訪れてほしいおすすめの観光スポットを5つ厳選して紹介します。
6月におすすめの北海道の観光スポット5選
- 大沼国定公園
- 小清水原生花園
- 雲海テラス
- ファーム富田
- もいわ山ロープウェイ
季節の花々や絶景を楽しめる場所ばかりなので、旅のプランづくりの参考にしてください。
1.大沼国定公園
北海道・函館近郊にある大沼国定公園は、雄大な駒ヶ岳を背景に広がる自然豊かな景勝地です。
園内には「大沼」「小沼」「じゅんさい沼」の3つの湖があり、湖には大小126もの島々が浮かび、幻想的な風景が、訪れる人を魅了します。
6月には園内各所で藤の花が見頃を迎え、湖畔の遊歩道を彩ります。
ボート遊びやサイクリング、のんびりとした散策にもぴったりです。
新緑と花々のコントラストが楽しめるこの時期は、カメラを片手に訪れる観光客にも人気です。
入場料 | 無料 |
駐車場 | あり |
駐車料金 | 無料または一部有料 |
営業時間 | 4月上旬~6月・9月~12月初旬:8:00~17:00 7月~8月:8:00~18:00 |
2.小清水原生花園
北海道東部・オホーツク海沿いに位置する小清水原生花園は、6月から見頃を迎える約40種の野花が咲き誇る、自然の花の楽園です。
総延長約8kmにおよぶ細長い砂丘地帯に、エゾスカシユリ、ハマナス、センダイハギなどの色とりどりの花々が咲き揃い、海と空の青、花の鮮やかさが織りなす風景は圧巻のひと言。
5月~10月の間は、JR釧網本線「原生花園駅」が設置されます。
木造の小さな駅舎が周囲の自然と調和し、ノスタルジックな雰囲気を感じさせてくれます。
また、展望台や遊歩道も整備されており、海風に吹かれながらの散策は、日常を忘れる心地よさを感じるでしょう。
自然のままの姿を残す原生花園で、初夏の北海道ならではの風景を体感してみてください。
入場料 | 無料 |
駐車場 | あり |
駐車料金 | 無料 |
営業時間 | 5月~9月:8:30~17:30 4月・10月:9:00~17:00 |
3.雲海テラス
雲海テラスは、早朝にだけ姿を現す幻想的な雲海を一望できる、初夏に人気の絶景スポットです。
標高1,088mの山頂に設けられた展望デッキからは、まるで天空にいるかのような景観が楽しめます。
ゴンドラに乗って約13分で山頂へアクセスできるため、体力に自信がない方でも安心です。
天候条件がそろえば、雲海だけでなく、太陽の光に染まる雲のグラデーションや、山々のシルエットが浮かび上がる神秘的な風景に出会えます。
入場料 | 大人:1,900円 小学生:1,200円 ペット:500円 |
駐車場 | あり |
駐車料金 | 無料 |
営業時間 | 5/8~5/31:5:00~7:00 6/1~10/14:5:00~8:00 |
4.ファーム富田
ファーム富田は、北海道・富良野を代表する花の名所です。
広大な畑にはラベンダーだけでなく、ポピーやアジサイ、サルビアなど季節の花々も咲き誇り、まるで絵画のような景色が広がり、訪れる人を魅了します。
園内は無料で自由に散策でき、展望デッキからは花畑と十勝岳連峰を望む絶景が楽しめます。
また、ラベンダーを使ったスイーツや香水の工房見学、オリジナルグッズのショッピングも充実しており、大人も子どもも楽しめる観光スポットです。
早咲きラベンダーの「濃紫早咲(のうしそうさく)」は6月下旬が見頃になります。
夏本番を前にしたこの時期は、混雑を避けて花の絶景をゆっくり楽しめる貴重なチャンスです。
入場料 | 無料 |
駐車場 | あり |
駐車料金 | 無料 |
営業時間 | 4月中旬~下旬:9:30~16:30 4月下旬~6月中旬:9:00~17:00 6月中旬~下旬:8:30~17:30 7月:8:30~18:00 8月上旬~中旬:8:30~17:30 8月下旬~9月:9:00~17:00 10月~11月:9:30~16:30 12月~4月上旬:10:00~16:30 |
5.もいわ山ロープウェイ
もいわ山ロープウェイは、札幌市内にありながら、豊かな自然と絶景が楽しめる観光スポットです。
標高531mの山頂展望台からは、新緑に包まれた山肌とともに、札幌の街並みや石狩湾までを一望できます。
6月は空気が澄み、昼間の眺望もひときわ美しく、開放感あふれる絶景を堪能できます。
また、もいわ山の夜景は「2018年日本新三大夜景」に選ばれるほどの美しさも魅力です。
街に灯る明かりが徐々に浮かび上がるトワイライトタイムからの景色も格別で、カップルや観光客から絶大な人気があります。
山麓からはロープウェイと中腹駅からのミニケーブルカーでアクセスでき、誰でも気軽に絶景を楽しめます。
入場料 | 大人:2,100円 子供:1,050円 |
駐車場 | あり |
駐車料金 | 無料 |
営業時間 | 4月〜11月:10:30~22:00(上り最終21:30) 12月〜3月:11:00〜22:00(上り最終21:30) |
6月の北海道観光旅行を計画するときのコツ
6月の北海道は、花の見頃と爽やかな気候が重なる、まさに旅にぴったりのベストシーズンです。
ただし、広大な北海道では移動距離が長く、エリアごとに気温差や天候の特徴も異なるため、事前の準備が旅の満足度を大きく左右します。
そこで、6月に北海道旅行を計画する際に押さえておきたいポイントをわかりやすく解説していきます。
6月の北海道観光旅行を計画するときのコツ
- スケジュールに余裕をもつ
- 調節できる服装にする
- 周るエリアを決める
- キャンピングカーで宿泊代を抑える
旅の計画を立てる前に、ぜひ目を通しておきましょう。
1.スケジュールに余裕をもつ
北海道旅行を楽しむうえで大切なのは、スケジュールにゆとりを持たせることです。
北海道は本州とは比べものにならないほど広大で、1つのエリアを移動するだけでも数時間かかるケースは少なくありません。
特に道東・道北方面など自然の多い地域をめぐる旅では、鉄道やバスの本数も限られており、想定外の遅延が発生することもあります。
移動時間にゆとりをもたせ、1日に詰め込みすぎない観光プランを心がけましょう。
「あれもこれも」と詰め込むよりも、余裕をもったスケジュールの方が結果的に旅を楽しめます。
また、天候によって行き先を変更できるよう、複数の観光候補地をピックアップしておくのもおすすめです。
現地での移動手段や所要時間を事前に調べておけば、焦らず柔軟に対応できます。
2.調節できる服装にする
6月の北海道は日中こそ過ごしやすいものの、朝晩には大きく冷え込むことがあります。
そのため、調節しやすい服装を意識することが快適な旅行のポイントです。
観光地によって気温差が大きいのも北海道の特徴です。
たとえば、同じ道内でも内陸と沿岸部では体感温度がまったく異なることもあります。
日中は半袖で過ごせる陽気でも、夕方以降は肌寒さを感じるほど冷え込む日も珍しくありません。
そのため、外出時には薄手のカーディガンやパーカーなど、脱ぎ着しやすい羽織ものを必ず持参しておくと安心です。
特に朝早くの移動や夜の散策、展望台など高所に行く場合は、体感温度が下がるため要注意です。
また、宿泊先でも就寝時に薄手の長袖を着ておくと、明け方の冷え込みで目が覚めることもなく、ぐっすりと眠れます。
北海道の夏は本州のような熱帯夜が少ないため、一枚の工夫でぐっと快適に過ごせるでしょう。
3.周るエリアを決める
北海道旅行を計画する際は、最初に「どのエリアを周るか」をしっかり決めておくことが重要です。
北海道はとても広く、主要都市間の移動だけでも数時間かかるため、あれこれ詰め込みすぎると移動ばかりの旅になる可能性が高いです。
たとえば、札幌から函館までは車で約4時間、富良野までも約2時間ほどかかります。
景色を楽しみながらのドライブは魅力的ですが、移動が長くなるほど体力的な負担も大きくなります。
そのため、1泊ごとに遠くの地域へ移動するようなスケジュールは避け、1〜2ヶ所に的を絞ってじっくり観光をするのがおすすめです。
エリアを絞って巡る方が、結果的に満足度の高い旅になります。
旅の目的や見たい景色に合わせて、事前にルートを明確にしておきましょう。
4.キャンピングカーで宿泊代を抑える
北海道旅行で宿泊費を抑えたいなら、キャンピングカーの利用を検討してみてください。
特に夏の観光シーズンはホテルの宿泊費が高騰しやすく、家族連れでの旅行では費用がかさみがちです。
家族4人でホテルに2泊すれば、合計で20万円近くかかるケースもあります。
しかしキャンピングカーなら、レンタル代込みでも15万円程度に抑えられる可能性が高いです。
さらに、自炊ができる点も大きなメリットです。
レストランや外食に頼らず、車内やキャンプ場で食事を済ませることで、食費も大幅に節約できます。
加えて、移動と宿泊を兼ねられるため、効率的に観光地を巡ることができ、時間の有効活用にもつながります。
ただし、道の駅やキャンプ場の利用ルール、就寝時の防寒対策など、車中泊ならではの注意も必要です。
安全で快適に過ごすために、事前に車中泊スポットや使い方のポイントを調べておきましょう。
キャンピングカーでの旅行費用が気になる方は、下記の記事を参考にしてみてください。
まとめ
6月の北海道は、爽やかな気候と豊かな自然が魅力の旅のベストシーズンです。
ラベンダーや藤の花など季節の花が咲き始め、各地で美しい景色が広がります。
梅雨のない気候は観光にもぴったりで、混雑も少なく、旅費も比較的リーズナブルな点が嬉しいポイントです。
ただし、広大な北海道を快適に旅するには、エリアを絞った計画や気温差を考慮した服装、余裕のあるスケジュールが大切です。
宿泊費を抑えたい方は、キャンピングカーの活用も検討してみてください。
事前の準備と工夫次第で、6月の北海道旅行はより充実したものになります。
爽やかな初夏の北海道を、あなたらしいスタイルで満喫してみてください。