キャンピングカーを購入するにあたり、税金がいくらかかるのか気になる方も多いと思います。
通常の車よりサイズが大きいキャンピングカーは費用も高くなるのではという声をよく聞きますが、実際のところどうなのでしょうか?
そこで本記事では、キャンピングカーに必要な税金やナンバーの違い、車種ごとの税金の目安について解説します。
この記事でわかること
- キャンピングカーに必要な税金の種類
- 税金に関わるキャンピングカーのナンバーの違い
- キャンピングカーの車種ごとの税金目安
キャンピングカーの税金について知りたい方はぜひ最後まで読んでみてください。
1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中
キャンピングカーに必要な税金は?
キャンピングカーは、普通の乗用車と同様に「自動車税」と「自動車重量税」がかかります。
ここではそれぞれの特徴について見てみましょう。
自動車税
自動車税は、車を所有している方であれば毎年納める必要がある税金です。
車の用途や総排気量によって納税額は変わりますが、乗用車であれば29,500~111,000円を1年に1度納税します。
なお、新車を購入した時期が2019年10月1日以降であれば自動車税は最大で4,500円程度減額されます。
キャンピングカーの場合、多くは特殊用途自動車の「8ナンバー」に分類されるため、乗用車と比べて納税額を抑えることが可能です。
乗用車と総排気量が同じでも、23,600~88,800円と20%程度減額されます。
乗用車・キャンピングカーに関係なく購入から13年経過すると、納税額は15%程度高くなってしまうので注意が必要です。
自動車重量税
自動車重量税は、車検の際に発生する税金です。
乗用車は初回3年に1回(以降2年に1回)、8ナンバーのキャンピングカーは2年に1回納税する必要があります。
名前の通り車体の重量によって納税額が変わり、乗用車であれば車検の度に12,300~73,800円必要です。
8ナンバーのキャンピングカーの場合は人や荷物を載せた車体総重量で判断され、1t以下は8,200円、2t以下は16,400円と1tごとに納税額が変わります。
乗用車と比べると重量がありますが、税率が低いのでそこまで高額にはなりません。
乗用車もキャンピングカーもエコカーの場合は軽減税率の対象なので、25~50%安くなります。
税金に関わるキャンピングカーのナンバーの違い
キャンピングカーのナンバーといえば「8ナンバー」が主流ですが、キャンピングカーの多様化に伴いナンバーの種類も変化しています。一覧表がこちらです。
ナンバー | 登録条件 | 特徴 |
1ナンバー |
|
|
3ナンバー |
|
|
4ナンバー |
|
|
5ナンバー |
|
|
8ナンバー |
|
|
ここからは、税金に関わるキャンピングカーのナンバーの違いについて見てみましょう。
1ナンバー
1ナンバーは「普通貨物自動車」に分類されるナンバーで、主に荷物を運搬する目的で用いられます。
このナンバーを取得するための登録条件としては、車体の全長が4.7メートル、全幅が1.7メートル、全高が2.0メートルを超えること、及び総排気量が2,000cc以上であることが挙げられます。
1ナンバーの車両には、自動車税が比較的低いというメリットがありますが、車検が年に1回必要であり、それに伴い自動車重量税が高くなるという特徴があります。
また、高速道路を利用する際の料金が他のナンバーの車両と比べて高く設定されているため、運用コストの面で考慮が必要です。
バンの改造車であるバンコンやピックアップトラックなど、サイズが大きい車両はこの1ナンバーに該当することが多く、例としてはハイエースやトラキャンが挙げられます。
これらの車両は、サイズが基準を満たすことにより1ナンバー扱いとなり、その結果として述べられた登録条件や特徴が適用されます。とくに高速道路料金の高さは、利用頻度に応じて大きな運用コストの差につながるため、使用する際には注意が必要です。
3ナンバー
3ナンバーは普通乗用自動車用に割り当てられたナンバープレートで、主に人の輸送を目的としています。
このナンバーを取得するための登録条件には、車体の全長が4.7メートル、全幅が1.7メートル、全高が2.0メートルを超えること、そして総排気量が2,000cc以上であることが含まれます。また、横向きの座席は登録の際には認められていません。
3ナンバー車両の特徴としては、自動車税および自動車重量税が普通乗用車と同じ基準であること、そして車検が2年に1回必要であることが挙げられます。
これらの条件と特徴から、キャンピングカーに興味があるがキッチンスペースは必要としない方々に、ハイエースなどをベース車両とした3ナンバーのバンコンバージョンが人気を集めています。
4ナンバー
4ナンバーは小型貨物自動車に割り当てられるナンバープレートで、主に荷物を多く載せるためのスペースが必要な車両に対して与えられます。
このカテゴリーの車両の登録条件には、車体の全長が4.7メートル、全幅が1.7メートル、全高が2.0メートル以内であること、排気量が2,000cc以下であること、そして人を乗せるスペースよりも荷物を載せるスペースが広いことが含まれます。
4ナンバー車両の特徴としては、自動車税および自動車重量税が比較的安いことが挙げられます。
また、車検は購入後初回は2年に1回、その後は1年ごとに必要ですが、自動車税と自動車重量税が比較的安いため、車検が年1回であっても税金の負担はそこまで高くなりません。
これにより、荷物を多く運ぶ必要がある業務用途などでの利用が促進されています。
5ナンバー
5ナンバーは小型乗用自動車に割り当てられるナンバープレートであり、3ナンバーの車両に比べてよりコンパクトな車体サイズが特徴です。
このナンバープレートを取得するための登録条件には、車体の全長が4.7メートル、全幅が1.7メートル、全高が2.0メートル以内であること、総排気量が2,000cc以下であること、そして横向き座席の設置が認められないことが含まれます。
5ナンバー車両の主な特徴は、自動車税および自動車重量税が乗用車と同じ基準であること、そして車検が2年に1回必要であることです。
また、3ナンバー車両と比較して車体がコンパクトなため、自動車税や自動車重量税をより低く抑えることが可能です。このため、個人使用はもちろん、燃費効率や駐車のしやすさを重視するユーザーに人気があります。
8ナンバー
8ナンバーは特殊用途自動車、特にキャンピングカーなどの特殊装備車両に割り当てられるナンバープレートです。
このナンバープレートを取得するためには、一連の厳格な登録条件を満たす必要があります。主な登録条件には、最低でも2人以上が就寝できるスペースの確保、車内の高さが1.6メートル以上であること、10リットル以上の水を貯蔵できるタンクを備えた水道設備の設置、そして炊事設備の必要性が含まれます。
キャブコンなど、充実したキャンピングカー設備を備えた車両は、これらの条件を満たすことが多く、ほとんどが8ナンバーとして扱われます。
8ナンバー車両の特徴としては、自動車税や自動車重量税が割安であることが挙げられます。これにより、サイズが大きくても、キャンピングカーを所有する際の税金の負担が比較的少なくなります。
また、車検は2年に1回必要とされており、これも一般的な乗用車と同じ頻度です。このような条件は、キャンピングカーの利用者にとって魅力的な点となっています。
キャンピングカーの車種ごとの税金目安
キャンピングカーにかかる税金やナンバーごとの違いが分かったところで、キャンピングカーの車種別に税金の目安を見ていきましょう。
ここでは、日本のキャンピングカーで高い割合を占める「キャブコン」「バンコン」についてご紹介します。
キャブコン
「トヨタ・カムロード(ディーゼルエンジン3000cc)」をベース車両にしたキャブコンの税金は以下です。
ナンバー | 自動車税 | 自動車重量税 |
8ナンバー | 40,800円(毎年) | 32,800円(2年に1回) |
キャブコンは多くが8ナンバー登録のため、車体の大きさや重量の割に納税額を低く抑えることが可能です。
バンコン
「トヨタ・ハイエース(GL 2700cc)」をベース車両にしたバンコンの税金は以下です。
ナンバー | 自動車税 | 自動車重量税 |
3ナンバー | 51,000円(毎年) | 32,800円(2年に1回) |
8ナンバー | 40,800円(毎年) | 24,600円(2年に1回) |
バンコンは3・8ナンバー登録のものが多く、ナンバーが違うだけで同じ車種でも価格に差が出ます。
キッチンなどを取り付ける必要がない場合、納税額は少し上がりますが3ナンバーのまま使用するのが良いでしょう。
まとめ
本記事では、キャンピングカーの税金についてご紹介しました。
キャンピングカーの種類やナンバーによって納税額が変わるため、購入する予定がある場合は事前に確認しておくとよいでしょう。
キャンピングカーの使用頻度が低く税金の支払いがもったいないと感じるようであれば、レンタルしてキャンピングカーを利用するのがおすすめです。