この記事でわかること
- キャンピングカーが転倒する原因
- キャンピングカーを安全に運転するポイント
そのようなご質問にお答えします。
キャンピングカー白書2020(一般社団法人日本RV協会)によると、国内のキャンピングカー保有台数は11万9400台(2019年時点)と言われています。
2017年の10万6200台、2018年の11万2500台と比べると、キャンピングカーの保有数は年々増えています。
キャンピングカーに乗ったことがない方にとっては「キャンピングカーの運転って難しいのかな?」と思うかもしれません。
そこで本記事では、キャンピングカーが転倒する原因と運転のポイントを紹介します。
キャンピングカー旅行を安全に楽しむために、ぜひ最後まで読んでみてください。
1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中
なお、キャンピングカーの事故の原因と対処方法については、下記の記事で詳しく解説しています。
キャンピングカーが転倒する3つの原因
キャンピングカーが転倒する主な原因は以下の3つが考えられます。
原因①「風による横転」
キャンピングカーの特徴は、ボディ面積が大きく、箱型のデザインであることです。
そのため重心が高く、横からの風の影響を受けやすいです。高速道路などでスピードが出ているときに風が吹くと、ハンドル操作が難しくなります。
悪天候による強風だけでなく、大型トラックやバスに追い抜かれた際に、風圧でボディがふらつくこともあります。
サイドミラーで後方を確認しながら、大型車が横を通るときはハンドルをしっかりと握っておきましょう。
また、追い抜かれる際に車線のやや左寄りを走ることで、風圧によるふらつきは緩和されます。
原因②「タイヤのバースト」
転倒事故の原因の2つ目はタイヤのバーストです。
空気が抜けてしまうパンクとは異なり、バーストとはタイヤが破裂することです。
タイヤがバーストする原因は、空気圧不足・ヒビ・荷重負荷などが考えられます。
空気圧が少ないまま高速走行すると、タイヤが変形して「スタンディングウェーブ現象」がおこります。タイヤが変形してゴムに負担がかかり、破裂してしまうのです。
オフシーズンなどキャンピングカーに乗らないときは荷物を降ろしておくことも大切。物置きの代わりに荷物を一年中積んだままにしておくとタイヤの劣化は早まります。
また、重い荷物を車体の片側にまとめて積むと、片側のタイヤだけに負担がかかります。走行中にタイヤが1つでも破裂すると車体はバランスを失い、転倒してしまいます。
原因③「普通車と同じ感覚で運転する」
キャンピングカーそのものが転倒しやすい車というわけではありません。
安全運転を心掛ければ、初心者の方でも運転できます。
しかし、車体のサイズ(縦・横・高さ)や重量は普通車とは異なります。
車体は3トンを超え、2リッターガソリンや3リッターディーゼルを搭載することもあります。
走行中も「加速しにくい」「小回りが利かない」「屋根にぶつかる」など、普通車とは違った感覚があります。
このように、キャンピングカー自体が転倒しやすい車なのではなく、サイズが違う車を普通車と同じように運転してしまうことが、転倒の原因として挙げられます。
キャンピングカーの運転で注意すべき3つのポイント
キャンピングカーをこれから初めて運転される方や、まだ乗り慣れていない方は、以下の3つに注意してみてください。
ポイント①「キャンピングカーの運転中であることを忘れない」
キャンピングカーは大型の車両でなければ、普通免許で運転できます。
とはいえ、車体のサイズや重量は普通車とは全然違います。幅の狭い道路を走ったり、駐車場に停めるときに実感するでしょう。
慣れないうちは近所を走らせてみたり、コンビニの駐車場に停めるなどの練習をしてみてください。
車高も普通車よりも高いので、運転中の視界も変わります。屋根をぶつけてしまう事故も多いので、慎重な運転を意識しましょう。
キャンピングカーでの旅行中は気分も盛り上がり、高速道路などはついついスピードを出したくなってしまいます。
前の項目でお伝えしたように、普通車と同じ感覚で運転していると事故に繋がりやすくなります。
旅行中の楽しい時間の中でも「今はキャンピングカーを運転しているんだ」と忘れないようにしましょう。
ポイント②「運転中は3つの急を避ける」
キャンピングカーを運転するときは、3つの「急」に注意します。
「急発進」「急減速」「急ハンドル」です。
キャンピングカーは重い車なので、急発進や急減速はできません。
加速しにくく、停車もすぐには止まれないので、余裕をもった運転が必要です。
小回りもきかないので急ハンドルも危険です。急ハンドルを切ってしまうと、遠心力によって転倒してしまいます。
その際に、歩行者や自転車を巻き込んでしまう二次災害にも繋がりかねません。
カーブでは速度を落とし、ゆっくりハンドルを切るようにしましょう。
ポイント③「荷物の積みすぎに注意する」
走行中の注意点というよりも準備についての話になりますが、荷物の量も考えましょう。
キャンプ道具・数日間の宿泊道具・乗員の体重などを合わせると、かなりの重さになります。
さらにレジャーを楽しみたい方は、サーフボード・自転車・薪ストーブなども積んでいます。
ただでさえトイレやキッチンなどの設備によって車体が重いので、総重量は大型車以上。車体が重くなることで安定性が失われて転倒しやすくなります。
また、車体が重くなるとタイヤに負担がかかり、劣化や故障の原因となります。
車を走らせれば消耗しますし、タイヤは使わなくても経年劣化します。
タイヤの劣化もバーストの原因となり、転倒に繋がります。
キャンピングカーを安全に運転するために、必要最低限の荷物を積むようにしましょう。
まとめ|キャンピングカーも安全運転を心がけよう
キャンピングカーに乗ると新鮮な気持ちになり、楽しく運転できます。
その反面、旅行気分による気の緩みや、慣れないハンドル操作によって事故も起きやすいです。
家族旅行や仲間との旅を楽しい思い出にするために、本記事で紹介した運転方法を心掛けてみてください。