そのようなご質問にお答えします。
この記事でわかること
- コンテナハウスのデメリットとメリット
- コンテナハウスの購入で後悔しないために知っておくべきこと4つ
近年、おしゃれでスタイリッシュな外観から、コンテナハウスへの注目が高まっています。
実際に購入を検討して、コンテナハウスに関する情報を調べている方もいるのではないでしょうか。
調べてみるとメリットの多いコンテナハウスですが、デメリットについてもあらかじめ理解しておかなければいけません。
そこで本記事では、コンテナハウスのデメリットや購入で後悔しないために知っておくべきことを解説します。
1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中
コンテナハウスの3つのデメリット
コンテナハウスには3つのデメリットがあります。
知らずに購入して、後から「思っていたのと違う…」とならないためにも、覚えておいてください。
格安で建てられるわけではない
コンテナハウスについて調べると、「安く建てられる」といった情報を目にすることが多いと思います。
実際、一般的な鉄骨造の住宅を購入するよりも安い傾向にあるのは事実ですが、決して格安で購入できるわけではありません。
理由は、建築用コンテナを新たに製造してコンテナハウスを建てる必要があるからです。
中古の海上輸送用コンテナであれば格安で入手できますが、建築基準法をクリアできないのでコンテナハウスには新品の建築用コンテナを使用します。
鉄骨造住宅よりもコストは抑えられるものの、木造住宅よりは高くなるので「思ったほど安くはない」と感じる方が多いです。
建てられる場所が限られる
コンテナハウスは、すでに完成しているコンテナを設置場所まで運んで建設するため、ある程度スペースを確保できる場所が必要です。
設置場所までの道のりが狭ければコンテナを輸送できないため、周辺の道路状況も確認しておかなければいけません。
また、設置場所までコンテナを運べたとしても、近くに電線があるとクレーンでの設置作業は困難になります。
コンテナを一度ばらしてから組み立てる方法もありますが、その分コストはかさんでしまうでしょう。
空いている場所であればどこでも建てられるわけではないので、設置場所や周辺の環境をしっかりと確認しなければいけません。
簡単に移動できるわけではない
コンテナハウスは「移動できる家」として紹介されていることが多いものの、トレーラーハウスのように簡単に運べるわけではありません。
移動させるとなると、電気や水道、ガスなどを全て外して運べる状態までコンテナを分解させる必要があります。
また、移動先の設置場所に新たに基礎工事を施してコンテナを組み立てていくため、手間暇もコストもかかるのが特徴です。
コンテナ1~2台程度の移動であればそこまで難しくないものの、気軽に移動できるわけではないと覚えておきましょう。
デメリットばかりじゃない!コンテナハウスの5つのメリット
コンテナハウスのデメリットを見ると、「あまり良くないのでは?」と感じるかもしれませんが、メリットもたくさんあります。
ここでは、大きく5つのメリットを解説します。
1.通常の住宅よりも低コストで建てられる
コンテナハウスは格安で建てられるわけではないものの、通常の住宅よりも低コストで建てられるのはメリットの1つです。
建築基準法をクリアした建設用コンテナは、1台100万円程度で購入できます。
1台分のコンテナハウスを建設する場合、基礎工事や内装工事などを含めて500万円程度が相場です。
もちろん、コンテナの台数や土地の広さ、内装などによって変わりますが、木造住宅と近い費用でコンテナハウスは建設できます。
2.希望に合わせてカスタマイズしやすい
コンテナハウスは、コンテナを並べて設置するだけでなく希望に合わせてカスタマイズしやすいのが特徴です。
たとえば、コンテナの壁を取り外して広い空間を作ったり、反対に細かく仕切って個室にもできます。
また、上下に重ねれば2階建てにもできます。
外観ではコンテナを並べているだけに見えるかもしれませんが、中は広々とした空間にできるのが特徴です。
自由にカスタマイズできるので、自宅としてはもちろん事務所や店舗、ガレージなどにも活用できます。
3.施工期間が短い
コンテナハウスは、完成したコンテナを設置場所まで運んで建設します。
一般的な住宅のように一から資材を組み立てていく必要はないので、施工期間が短いのもメリットです。
また、コンテナの加工は基本的に工場内で行うため、天候に左右されることなく作業を進められます。
通常の住宅は完成までに早くても3~6ヶ月程度かかりますが、コンテナハウスであれば1~3ヶ月程度で建設可能です。
ただし、コンテナをばらして設置場所で一から組み立てる場合や、複雑なカスタマイズをする場合は平均よりも施工期間が長くなります。
4.耐久性・耐震性がある
元々コンテナは、海上輸送や陸上輸送用として強い振動にも耐えられるように作られています。
そのコンテナをさらに頑丈にし、日本の厳しい建築基準法にも対応できるように作られたのが建築用コンテナです。
建築用コンテナはJIS規格の鋼材で作られており、耐久性・耐震性があります。
もちろん、定期的なメンテナンスも必要ですが、数十年単位で長く住めるのが特徴です。
耐久性・耐震性の高さから、災害時の避難場所として活用されることもあります。
5.コンテナハウスごと移動ができる
デメリットでもご紹介したように、手間暇とコストはかかるもののコンテナハウスは移動ができます。
一般的な住宅の場合、敷地内で方向を変える「家ひき」は可能ですが、別の土地へ移るような大きな移動は解体しなければできません。
しかし、コンテナハウスの場合はコンテナごと運べるため、全く別の土地への移動も可能です。
一度建てた家を移動を理由に手放す必要がないのは、大きなメリットと言えます。
ただし、移動する場合は新しい土地探しや基礎工事、移動元の工事に加え、建築確認申請などの手続きも必要です。
請け負ってくれる業者がなかなか見つからない可能性もあるため、移動を検討する場合はじっくりと土地や依頼先を探さなければいけません。
コンテナハウスの購入で後悔しないために知っておくべきこと4つ
コンテナハウスには、デメリットを超えるメリットが多数存在します。
しかし、コンテナハウス購入者の中には「後悔している」という方もいるのが事実です。
購入後に後悔しないためにも、知っておくべき重要な4つのことをご紹介します。
1.コンテナハウスを購入するだけでは住めない
コンテナハウスを購入すればすぐに住み始められるように感じるかもしれませんが、本体の購入以外にもさまざまな準備と費用がかかります。
土地の剪定
コンテナハウスに限ったことではありませんが、設置するためには土地も必要です。
建築用コンテナには2サイズあり、「20フィートのコンテナは4.5坪」「40フィートのコンテナは9坪」が必要なので、建設するコンテナハウスに合う広さの土地を確保しましょう。
その際、土地だけでなく周辺の道路や電線の状況も確認しておかなければいけません。
基礎工事
コンテナをそのまま配置すると、水平にならなかったり不同沈下を起こす可能性もあるため、一般的な住宅と同様に基礎工事が必要です。
運搬
基礎工事まで完了したら、実際にコンテナを運搬して設置していきます。
業者によって費用は異なるものの、トレーラーに加えてクレーンで吊り上げる費用もかかるので、事前に見積もりを取ると安心です。
電気・ガス・水道工事
ガレージや倉庫などに使用する場合は必要ありませんが、住宅や事務所、店舗として使用する場合は電気・ガス・水道工事なども必要です。
断熱工事
コンテナハウスは熱伝導率の高い鉄でできているため、断熱工事が必要です。
壁や天井、床などに断熱材を入れておかなければ、夏の暑さ・冬の寒さの影響をまともに受けてしまうため、室内で過ごせなくなってしまいます。
防錆工事
繰り返しになりますが、コンテナの素材は鉄なので防錆工事も欠かせません。
防錆工事をしなければコンテナハウスが錆びてしまい、漏水の原因になります。
漏水対策
コンテナハウスのドアや窓、コンテナ同士の接続部分には漏水対策が必要です。
シーリング材などを用いて、細かい隙間を埋めていきます。
2.定期的なメンテナンスにコストがかかる
コンテナハウスを建てて住み始めた後も、定期的なメンテナンスが必要です。
たとえば、防錆用の塗料を塗布したり、シーリング材で水の侵入を防ぐなど、コンテナ本体が傷まないように対策しなければいけません。
長く住むためにもメンテナンスは欠かせないので、コストがかかると知っておいてください。
3.コンテナハウスにも固定資産税はかかる
コンテナハウスは移動ができるため、トレーラーハウスのように「固定資産税がかからないのでは?」と思うかもしれません。
しかし、コンテナハウスは建築物に見なされるため、一般的な住宅と同様に固定資産税がかかります。
購入した後も、毎年納税義務が課せられるので注意しましょう。
4.輸送用のコンテナは基本的に使用できない
コンテナハウスには、JIS規格を満たした建築用コンテナを用いる必要があり、輸送用のコンテナは基本的に使用できません。
ISO規格の輸送用コンテナを使用する場合、内部に梁や柱を設置して構造を変更しなければいけないため、かえってコストがかかってしまいます。
安全面から考えても新品の建築用コンテナの方が良いので、コンテナ本体の安さだけを見て選ばないようにしましょう。
まとめ|デメリットも理解した上でコンテナハウスを検討しよう!
本記事では、コンテナハウスのデメリットとメリット、購入で後悔しないために知っておくべきことを解説しました。
コンテナハウスには多数のメリットがあるものの、コンテナ特有のデメリットもあります。
WEB上には「安い」「移動が簡単」など、実際とは少し異なる情報もあるので、コンテナハウスの特徴やデメリットはしっかりと理解しておいてください。
購入後に後悔しないためにも、正しい知識を得ておきましょう。