

炊飯器は家で使うもの、というイメージが強いかもしれません。
近年では、コンパクトで省電力、電源なしでも使えるタイプも登場しています。
しかし、スペースに余裕がない車内で調理をするには、安全性や使い勝手も重視したいですよね。
この記事では、車中泊で使える炊飯器の選び方や、炊飯器と一緒にあると便利なアイテムを紹介します。
車中泊での食事をもっと楽しみたい方は、ぜひチェックしてみてください。
この記事でわかること
- 車中泊向け炊飯器の選び方のポイント
- 車中泊で使える炊飯器の費用相場
- 車中泊で炊飯器と一緒にあると便利なアイテム


1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中
炊飯器があれば車中泊グルメが豊かになる
車中泊の楽しみといえば、各地のご当地グルメです。
道の駅や地元スーパー、直売所では、その土地ならではの食材や惣菜が手に入りますが、意外と困るのが「主食」です。
おかずは豊富にあるのに、ご飯が付いていない……そんな場面に何度も出くわすことがあります。
そこで便利なのが、車内で手軽に使えるコンパクトな炊飯器です。
車中泊で使用できる炊飯器は、小型ながらしっかり1〜2合炊けるタイプが多く、必要な分だけ炊きたてを味わえます。
また、数日間の車中泊を予定している場合、朝や夜の食事を自分で用意する場面が多くなります。
炊飯器がひとつあれば、レトルトカレーや缶詰、簡単なおかずと組み合わせるだけで、食事の満足感が高まるでしょう。
炊飯器は、車内での暮らしをより快適に、そして豊かにしてくれる頼もしいアイテムです。
また、キャンピングカーでどのような料理を作ったら良いか悩んでいる方は、下記の記事でレシピをチェックしてみてください。
車中泊向け炊飯器の選び方3つのポイント
車中泊で使う炊飯器を選ぶときは、考慮すべき点がいくつかあります。
せっかく購入しても「サイズが合わない」「思ったより電力を使う」といった問題があれば、実際に使う場面でストレスになってしまいます。
ここでは、車中泊初心者にもわかりやすいように、失敗しない炊飯器選びのポイントを解説するので、自分の旅スタイルに合った1台を見つけるための参考にしてください。
車中泊向けの炊飯器の選び方
- サイズと容量
- 電源タイプ
- メンテナンス性
選び方のポイントを詳しく解説します。
1.サイズと容量
車中泊に使う炊飯器を選ぶとき、まず注目したいのがサイズと容量です。
車内はスペースに限りがあるため、大きすぎる炊飯器は収納や移動の妨げになります。
自分の旅スタイルに合う炊飯量を見極めることが大切です。
たとえば、1人分のご飯を炊くなら、0.5〜1合炊きの超小型タイプがぴったりです。
コンビニ弁当やおかずと組み合わせて、できたてのご飯を楽しめます。
コンパクトで持ち運びやすく、限られた車内空間でも邪魔になりません。
一方で、2〜3人での旅行や、1人でも一度にまとめて炊いておきたいという場合は、1〜2合炊きの炊飯器が便利です。
保温機能つきのモデルを選べば、1食分をすぐに食べ、残りを次の食事に回すこともできます。
旅の人数やスタイルに合わせて、無理のないサイズと容量を選ぶことが、車中泊を快適にするポイントです。
2.電源のタイプ
車中泊用の炊飯器には、主に2つの電源タイプがあります。
電源タイプによって出力できる電力が異なるため、使用環境に合わせて、無理なく使えるタイプを選ぶ必要があります。
電源タイプ
- ポータブル電源
- シガーソケット
電源タイプごとの特徴を詳しく解説します。
1.ポータブル電源
炊飯器に保温機能や早炊き機能などのこだわりがある場合や、自宅で使っている炊飯器をそのまま車に持ち込みたいときには、ポータブル電源が必要です。
ポータブル電源があれば、100V対応の炊飯器を使えるようになるだけでなく、電気ケトルやホットプレート、スマホの充電など、日常的に使っている家電も使用できます。
また、寒い季節の車中泊で、車のエンジンをかけて暖房をつけたままにしておくのは危険です。
ポータブル電源があれば電気毛布やストーブを使えるため、安全に使えます。
2.シガーソケット
手軽に炊飯を始めたい方には、車のシガーソケットから電力をとるタイプの炊飯器がおすすめです。
コンパクトな設計のものが多く、車内スペースを圧迫しにくいのもポイントです。
ただし、選べる機種は限られており、保温機能や炊飯容量などにこだわりがある場合は、選択肢が少ないと感じるかもしれません。
必要最低限の機能で十分という方には、手軽に利用できるためおすすめです。
3.メンテナンス性
車中泊で使う炊飯器は、コンパクトな分パーツが少なく、お手入れが簡単にできるものを選ぶことで、ストレスなく車中泊グルメを楽しめます。
おすすめは、釜を取り外して丸洗いできるタイプです。
炊いたあとのご飯粒や水分が残っても、サッと外して水洗いできるため、衛生面でも安心して使用できます。
清潔な状態を保ちやすく、ニオイ残りやカビの発生も防げます。
一方で、釜が取り外せないタイプの場合は、内部に付着した汚れをウェットティッシュなどで丁寧に拭き取らなくてはいけません。
お手入れの手間を減らしたい方は、購入前に「釜の取り外し可否」をチェックしておくと安心です。
車中泊で使える炊飯器の費用相場
車中泊用の炊飯器の一般的な費用相場は、3,000〜5,000円前後です。
1〜2合炊きの小型炊飯器や、シガーソケットで使用できる12Vタイプなど、コンパクトサイズかつ基本的な機能を備えたモデルが中心です。
保温機能を備えている製品もあり、炊きたてだけでなく、しばらく後に食べる場合でも温かいご飯を楽しめます。
また、白米だけでなく、玄米や炊き込みご飯、さらにはスープや煮込み料理まで対応できるマルチクッカータイプも約5,000円前後で購入可能です。
ひとつの家電で複数の調理ができるため、車中泊の食事の幅が広がります。
手頃な価格ながら、必要な機能をしっかり備えたモデルが揃っています。
初めての車中泊でも、無理なく快適な食生活が楽しめるはずです。
車中泊で使える炊飯器おすすめ5選
「車中泊で使用できる人気の炊飯器が知りたい」という方に向けて、おすすめの炊飯器を厳選して紹介します。
車中泊で使えるおすすめ炊飯器
- 山善|ミニライスクッカー(1.5合炊き)
- パナソニック|ミニクッカー
- ジェーピーエヌ|タケルくん DC12V専用
- THANKO|車中泊で炊き立てご飯
- nikome|マルチライスクッカー
それぞれの特徴を詳しく解説するので、炊飯器選びに役立ててください。
1.山善|ミニライスクッカー(1.5合炊き)
山善のミニライスクッカーは、0.5〜1.5合の炊飯に対応した小型サイズで、車中泊や一人旅にぴったりなアイテムです。
コンパクトながらしっかり炊き上がるため、限られた車内スペースでも気軽にご飯を楽しめます。
操作はレバー1つだけというシンプルな設計で、レバーを下げると炊飯モードになり、ご飯が炊き上がると自動でレバーが上がり、保温モードになります。
操作がシンプルで、炊き上がり後は自動で1時間保温してくれるため、タイミングを気にせずゆっくり食事をとれるでしょう。
さらに、内蓋と内釜はどちらも取り外して丸洗いできる仕様で、衛生的に使い続けることができます。
サイズと容量 | 幅19cm×奥行18cm×高さ21cm・1.5合 |
電源のタイプ | ポータブル電源 |
機能 | 炊飯・保温 |
2.パナソニック|ミニクッカー
パナソニックのミニクッカーは、最大1.5合まで炊ける小型炊飯器で、車中泊やソロキャンプ、一人暮らしにもぴったりのモデルです。
操作はスイッチひとつの簡単設計で、炊飯はもちろん、ちょっとした煮込み料理にも対応しています。
炊飯中の様子が確認できるガラスふた付きなので、調理のタイミングも見逃しにくく便利です。
内鍋はフッ素加工されており、焦げつきにくくお手入れもスムーズに行えます。
日常的な使用はもちろん、キャンピングカーなどの限られた空間での調理にも適しています。
最低限の機能で使いやすさにこだわった設計のため、機能性と扱いやすさを重視する方におすすめの1台です。
サイズと容量 | 幅21.0cm×奥行16.0cm×高さ16.0cm・1.5合 |
電源のタイプ | ポータブル電源 |
機能 | 炊飯・煮込み |
3.ジェーピーエヌ|タケルくん DC12V専用
ジェーピーエヌのタケルくんは、車のシガーソケット(DC12V)から直接電源を取って炊飯できる、車中泊やドライブに最適な炊飯器です。
最大1.5合まで炊飯可能で、無洗米と水があれば約30〜40分で炊き上がります。
炊飯後は保温モードに自動で切り替わり、蓋を開けなければ約1時間程度の自然保温が可能です。
内釜は一体型で、フッ素樹脂コートが施されており、お手入れも簡単です。
付属品として、シガー電源コード、計量カップ、小型しゃもじが同梱されています。
シンプルな操作性と実用性を兼ね備えた1台です。
サイズと容量 | 幅16cm×奥行15cm×高さ14.5cm・最大1.5合 |
電源のタイプ | シガーソケット |
機能 | 炊飯・保温 |
4.THANKO|車中泊で炊き立てご飯
THANKOの車載用12V弁当箱炊飯器は、車のシガーソケットに差し込むだけで、最速25分でふっくらとしたご飯を炊き上げられるため、ソロキャンプや車中泊に最適です。
保温機能や空焚き防止機能なども搭載されており、安全面にも配慮されています。
手軽に炊き立てご飯を楽しみたい方にぴったりのアイテムといえるでしょう。
付属品として、シガーケーブル、計量カップ、収納ポーチなどが同梱されているため、別途小物の準備は必要ありません。
車中泊やアウトドアで、炊き立てのご飯を手軽に楽しみたい方におすすめの1台です。
サイズと容量 | 幅24cm×奥行10cm×高さ8cm・最大1.0合 |
電源のタイプ | シガーソケット |
機能 | 炊飯・保温・空焚き防止 |
5.nikome|マルチライスクッカー
nikomeのマルチライスクッカーは、炊飯だけでなく、煮込みや蒸し料理、ヨーグルトやケーキ作りまで対応する多機能なコンパクト炊飯器です。
9つの調理モードを搭載し、さまざまな料理を手軽に楽しめます。
内釜はアルミ製でフッ素コーティングが施されており、焦げ付きにくくお手入れも簡単です。
また、管理栄養士・フードコーディネーターの北嶋佳奈さん監修のレシピブックが付属しているため、料理の幅も広がります。
スタイリッシュなデザインと多彩な機能を両立したモデルです。
サイズと容量 | 幅19cm×奥行19cm×高さ20.8cm・最大2.0合 |
電源のタイプ | ポータブル電源 |
機能 | 炊飯・スチーム・ヨーグルト・ケーキ・保温 |
車中泊で炊飯器と一緒にあると便利なアイテム
車内という制限のある環境で調理をするからこそ、ちょっとした道具があるだけでストレスがぐっと減ります。
ここでは、炊飯器と一緒に用意しておくと便利なアイテムをいくつかご紹介します。
車中泊で炊飯器と一緒にあると便利なアイテム
- ポータブル電源
- 保温ジャー・フードジャー
- シリコンスチーマー・シリコンカップ
- 持ち運び用調理道具
車中泊のごはんタイムをもっと快適にしたい方は、ぜひチェックしてみてください。
1.ポータブル電源
安定した電力を確保できるポータブル電源は、車中泊での調理に欠かせないアイテムです。
車載炊飯器は一定の電力を安定して供給し続ける必要があるため、シガーソケットだけでは足りない場面もでてくるでしょう。
ポータブル電源があれば、100Vの家庭用炊飯器も使用できるため、調理の幅が広がります。
さらに、ポータブル電源は炊飯器以外にも、スマートフォンやタブレットの充電、LEDライトや小型の電気毛布など、多くの電気製品に対応可能です。
長期の車中泊や電源の確保が難しい場所での滞在には、欠かせないアイテムです。
コンパクトで持ち運びしやすいモデルも豊富なので、自分の旅スタイルに合った容量と出力のものを選ぶとよいでしょう。
電力を安定して確保できると、車内での生活がぐっと快適になります。
2.保温ジャー・フードジャー
車中泊では、食事のタイミングがずれることも多いです。
そんなときに役立つのが、保温ジャーやフードジャーです。
炊きたてのご飯を美味しい状態で長時間キープできるため、朝炊いたご飯をお昼や夜まで美味しく食べられます。
とくに、電子レンジが使えないキャンピングカーでの旅行中は、保温ジャーがあるだけで食事の満足度が大きく変わります。
保温性に優れたタイプなら、スープや煮物を温かいまま保存できるため、主食だけでなくおかずの持ち運びにも重宝するでしょう。
容量やサイズの違うものをいくつか用意しておけば、ご飯・スープ・副菜と分けて持ち運ぶことも可能です。
シンプルな車中泊の食事に、あたたかさと豊かさを加えてくれるアイテムとして、ひとつは持っておきたい道具です。
3.シリコンスチーマー・シリコンカップ
限られたスペースで調理を行う車中泊では、ひとつの炊飯器で複数の料理ができると食事の楽しみが広がります。
そんなときに便利なのが、シリコンスチーマーやシリコンカップです。
シリコンスチーマーやシリコンカップは、炊飯器の内釜に一緒に入れて使うことで、ご飯を炊きながら野菜やおかずを蒸し調理できます。
ご飯の上にシリコンカップを置いて卵を加熱したり、シリコンスチーマーで蒸し野菜を作ったりと、ちょっとした副菜づくりにも大活躍するでしょう。
電源や調理器具を増やさずに、1台でバランスのよい食事が整います。
使用後はそのまま洗いやすく、シリコン製なので折りたたんで収納できるため、かさばらず、車内でもすっきり収まります。
4.持ち運び用調理道具
車中泊では、限られたスペースで調理するため、持ち運びやすくコンパクトな調理道具があると重宝します
とくにおすすめなのは、必要なツールがひとまとめになったセットタイプです。
収納ケース付きならバラバラにならず、道具の紛失も防げます。
カトラリーやミニ包丁、トング、ピーラーなどが揃っているタイプなら、簡単な調理から盛り付けまでひと通り対応できます。
ステンレス製のものを選べば錆びにくく、長期間使用しても衛生的です。
さらに、安全カバー付きの包丁を選ぶと、移動中の事故も防げます。
使わないときはコンパクトに収納でき、バッグや収納ボックスにすっきり収まるのもポイントです。
車中泊を快適に、そして効率よく過ごすために、ひとつ持っておくと安心なアイテムです。
まとめ
車中泊の楽しみをさらに広げたいなら、炊き立てのご飯を味わえる炊飯器を導入するのがおすすめです。
外食に頼らず、自分好みのご飯を好きなタイミングで食べられるというだけで、旅先での食事がぐっと充実します。
限られたスペースの中でも温かいご飯を楽しめることで、心も身体も満たされ、旅の満足度が大きく高まるでしょう。
炊飯器を選ぶ際は、車内で使いやすいサイズや容量、電源の種類、メンテナンスのしやすさなどをしっかりチェックすることが大切です。
自分の旅スタイルに合った1台を選べば、毎日の食事がより快適になります。
さらに、ポータブル電源や保温ジャー、シリコンスチーマーといった便利アイテムを取り入れることで、調理の幅が広がり、車内でも多彩なメニューを楽しめるようになります。
今回紹介したおすすめの炊飯器や関連アイテムを参考に、車中泊の食事をもっと楽しく、もっと自分らしくアレンジしてみてください。