キャンピングカーには居住スペースがあり、寝泊りもできる車です。車内で過ごす時間も長いため、エアコン設備は欠かせません。
特に旅行シーズンとなる夏場はエアコンが無ければ熱中症になってしまいます。
そこで本記事では、キャンピングカーのエアコンの種類と、設置の際に気をつけるポイントを紹介します。
この記事でわかること
- キャンピングカーにエアコンが必要な本当のワケ
- キャンピングカーに付けられるエアコンの種類
- キャンピングカーにエアコンを設置するメリットと注意点
- エアコンが付けられない場合の対処法
キャンピングカー旅行を快適に過ごすためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。
1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中
キャンピングカーにエアコンが必要な本当のワケ
結論からお伝えしますと、キャンピングカーを楽しむためにはエアコンは必須です。
キャンピングカーは普通車と比べて断熱性が優れているため、多少の暑さであればエアコンなしでしのげるかもしれません。
しかし、真夏ともなればいくら窓を開けて換気したとしても、すぐに汗だくになってしまいます。
せっかくの旅行も快適に過ごせないだけでなく、熱中症の危険性も高まります。
一方、エアコンがあれば、日中の車内も夜間の車中泊も暑さを気にせず快適に過ごせます。
夏場もキャンピングカーで出かけたいと考えている方にとって、エアコンは必要不可欠の装備です。
キャンピングカーで使えるエアコンの種類4選
実際に、キャンピングカーで使えるエアコンは次の4種類です。
キャンピングカーで使えるエアコン
- ルーフエアコン
- ウィンドエアコン
- 家庭用エアコン
- ポータブルクーラー
順番に見ていきましょう。
ルーフエアコン
ルーフエアコンとは、車両の天井に設置するタイプのエアコンです。
キャンピングカーのエアコンとして最も一般的で、冷却性能が高いのが特徴。使用時はジェネレーターで電流を変換し、AC電源やサブバッテリーに繋ぐ必要があります。
最近はリチウムイオンバッテリーに繋ぐことも主流となっています。
ウィンドエアコン
ウィンドエアコンは、窓に設置するタイプのエアコンです。
暖かい空気を吸い込んで排出する仕組みで、車内を涼しくします。
ウィンドエアコンは他のエアコンに比べて、安値で購入できて取り付けも簡単。排気ユニットさえ作成できれば、一般の方でも自分で設置できます。
家庭用エアコン
キャンピングカーには、家庭用のエアコンをそのまま設置することも可能です。
家庭用のエアコンなので冷房だけでなく、暖房・送風・除湿などもできます。
家庭用のエアコンは性能こそ高いですが、AC電源・リチウムイオンバッテリー・サブバッテリーからの電力供給が必要です。
消費電力が多いため、発電機などの設備もあるといいでしょう。
ポータブルクーラー
ポータブルクーラーは軽量かつコンパクトで、省電力であることが特徴です。
AC電源・サブバッテリー・発電機接続など、多様な電源を利用できるのもメリットの1つです。
ポータブルクーラーは手軽に使えるので、トラックやワンボックスの車中泊にも人気があります。
キャンピングカーにエアコンを設置する3つのメリット
キャンピングカーにエアコンを設置するメリットは、以下のとおりです。
エアコンを設置するメリット
- 車内が快適になる
- いつでもキャンプや旅行に行ける
- ペットと一緒に旅行ができる
ひとつずつ解説してきます。
車内が快適になる
一番のメリットはもちろん車内の快適さです。
キャンピングカーを最も使用するのは、夏休みや冬休みなどの長期休暇が多いですよね。
夏の猛暑や冬の寒さをしのぐためにもエアコンが欠かせません。
特にキャンピングカーで車中泊をする場合、安全のために車に鍵をかけて、車内を閉め切った状態で過ごします。
エアコンが無ければ室内熱中症になってしまうので、エアコンの設置は必須です。
いつでもキャンプや旅行に行ける
キャンピングカーにエアコンがついてれば、季節や天候に左右されずに、いつでもキャンプや旅行に行けます。
もしもエアコンが設置されていなければ「夏場は控えよう」など、キャンピングカーで出掛けることから足が遠のいてしまうことも。
エアコンを設置すると気温を気にせずに旅行に行けるので、キャンピングカーの使用頻度も増えてたくさんの思い出を作れます。
ペットと一緒に旅行ができる
キャンピングカーにエアコンがついていれば、ペットと一緒に旅行も行けます。
飲食店などではペットを連れていけませんが、エアコンがついていれば涼しい車内で待ってもらうこともできますよね。
車中泊も快適なので、ペット可の宿泊先が見つからない場合でも問題なく旅行ができるはずです。
キャンピングカーにエアコンを設置する際の3つの注意点
キャンピングカーにエアコンを設置するのはメリットだけではありません。
エアコンを設置する際の注意点
- 電流のボルト数が家庭用と異なる
- 使用時間は4〜5時間|長時間は不向き
- エアコンの重さで車体の重心が変わる
安全に運転し、快適に過ごすためにデメリットも把握しておきましょう。
電流のボルト数が家庭用と異なる
家庭の電源が100vなのに対し、キャンピングカーのサブバッテリーの電流は12vです。
そのため、キャンピングカーで家庭用のエアコンを使う場合は、インバーターを使って100vに変換しなければなりません。
また、家庭用エアコンの使用中は冷蔵庫などの他の電化製品が使えなくなります。
夏場に食材が傷んでしまったり、飲み物がぬるくなる等のデメリットがあります。
車内での過ごし方をイメージしながら、どのようなエアコンを設置するかを考えましょう。
使用時間は4〜5時間|長時間は不向き
先に述べたとおり、家庭用エアコンの電源はサブバッテリーから取ります。
そのため、エンジンを停止した状態でエアコンを使えるのは4~5時間程度です。
長時間使い続けるとバッテリーが切れてしまうので注意しましょう。
エアコンの重さで車体の重心が変わる
設置型のエアコンを取り付けると、車の重心が変わります。
エアコンは20~40kg程度の重さがあり、車両の上部に設置すると重心が高くなります。
カーブの際の遠心力や、横から風の影響を受けやすいなど、運転には細心の注意が必要です。
エアコンが付けられない場合の対処法3選
キャンピングカーにエアコンをつける必要性やメリットをご紹介しましたが、車種によってはスペースの問題から取り付けできないこともあります。
エアコンが付けられない場合の対処法
- 山などの涼しい場所へ出かける
- サーキュレーターを使用する
- ポータブルタイプを使用する
ここでも、順番に解説していきます。
山などの涼しい場所へ出かける
エアコンが付けられない場合、出かける場所自体を涼しいところにするのも一つの手です。
たとえば、標高が高い山中にあるキャンプ場などの場合、市街地よりも気温は低くなる傾向にあります。
一般的に、標高が100m高くなると約0.6℃気温は低くなるといわれているため、場所によってはエアコンがなくても涼しく快適に過ごせるでしょう。
夏といえば海で海水浴をイメージされる方も多いと思いますが、海は太陽の照り返しで暑さが際立ちます。
海に入って泳いでいる間は良くても、エアコンがないキャンピングカーの車内は、どんどん温度が上がり危険です。
夏にエアコンがないキャンピングカーで出かける場合は、標高の高い山を目的地にすると良いでしょう。
サーキュレーターを使用する
スペースや消費電力などの問題からエアコンが付けられない場合、サーキュレーターを使用するのもおすすめです。
もちろん、エアコンのように快適な涼しさは得づらいですが、風の通りを良くするだけでも体感温度は変わります。
価格は比較的安くさまざまな種類があり、消費電力もエアコンよりはるかに低いのが特徴です。
1泊2日程度であれば、サブバッテリーだけでも十分対応できるため、活用してみてください。
ポータブルタイプを使用する
エアコンの種類でもご紹介したように、ポータブルタイプであればスペースの限られたキャンピングカーでも気軽に使用できます。
家庭用など大きなエアコンに比べるとパワーは劣りますが、車内の空間程度であれば十分快適に過ごせるでしょう。
サブバッテリーの容量では心配という方でも、外部電源につないで使用すれば問題ありません。
AC電源を完備したキャンプ場やRVパークなどを車中泊地に選ぶと良いでしょう。
エアコンが付けられない場合は、ポータブルタイプと外部電源を組み合わせて使用してみてください。
まとめ
キャンピングカーはただの移動手段ではなく、快適に過ごせるのが他の車にはない魅力です。
エアコンを設置することで快適さが増し、より充実した旅行やアウトドアができるようになります。
夏にかけて旅行シーズンに入りますが、熱中症が危険な季節。
キャンピングカーの使用をお考えの方は、エアコンの有無も確認しながらキャンピングカーを選んでみてください。