キャンピングカーを購入する場合、サイズや内装、価格などを基準に選ぶ方は多いと思いますが、断熱の重要性についてはご存じでしょうか?
見えない部分だけに気にする方は少ないかもしれませんが、車内で快適に過ごすために断熱は欠かせないものなのです。
そこで本記事では、キャンピングカーの断熱の必要性、断熱材の種類、得られる効果について見てみたいと思います。
この記事でわかること
- キャンピングカーの断熱の必要性
- キャンピングカーに使用される断熱材の種類
- キャンピングカーの断熱で得られる効果
- キャンピングカーの車内温度を快適に保つコツ
1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中
キャンピングカーの断熱の必要性
普通車は車内で過ごすことを想定しておらず、走行中はエアコンやヒーターを使用できるため、断熱の機能はほとんどありません。
しかし、キャンピングカーは停車中も車内で過ごすことが多いので、温度変化をなるべく少なくするためにも断熱は必要です。
とくに、広範囲を占めるガラス窓は、熱気や冷気を直接吸収してしまうため、断熱が無ければ車内の温度変化は激しくなってしまいます。
停車中もサブバッテリーを使用すればエアコンやヒーターを稼働させられますが、消費電力を最小限に抑えるためにも、断熱は欠かせない設備と言えるでしょう。
キャンピングカーに使用される断熱材の種類
キャンピングカーに使用される断熱材は、大きく分けて3種類あります。
それぞれ特徴が異なるため、使用する際は組み合わせて使うのが一般的です。
繊維系断熱材
繊維系断熱材はガラスを繊維状にした断熱材で、繊維の隙間に空気を溜め込んで、外気からの影響を抑えてくれます。
代表的なグラスウールは、手ごろで耐久性もあることからキャンピングカーにもよく用いられている素材です。
発砲プラスチック系断熱材
発泡プラスチック系断熱材は、プラスチックを発泡させてできた細かい気泡に空気をとじこめた断熱材です。
スタイロフォームとよばれる押出発泡ポリスチレンがよく用いられており、軽くて加工しやすく、外からの熱を伝えづらくするメリットもあります。
塗料系断熱材
塗料系断熱材は、ペンキのようにローラーやスプレーで塗布する断熱材です。
他の断熱材に比べて価格は高い傾向にありますが、塗料を塗るだけなので、厚みのある断熱材を使えない箇所にも問題なく使用できます。
キャンピングカーの断熱で得られる3つの効果
キャンピングカーの断熱で得られる効果を3つご紹介します。
外部からの熱を遮断する
断熱をしておけば、車のボディ部分全体を空気の層が覆っていることになるため、熱気を伝わりづらくしてくれます。
とくに、窓ガラスをアクリル素材にしたり二重窓にするなど、窓の断熱を行っておけば、外部からの影響を大幅に減らせるでしょう。
普通車に乗っていると、エアコンを付けても外の暑さのせいでなかなか冷えないことがよくあります。
しかし、断熱を施したキャンピングカーであれば、外部からの熱気を遮断して車内を快適にできるでしょう。
車内の暖気を逃さない
外部からの熱を遮断するのと同じく、断熱は暖気が外へ逃げるのを防ぐ効果もあります。
たとえば、ヒーターを使用しても断熱がしっかりとしていなければ、暖めた空気は外へ逃げてしまい、車内がなかなか暖かくなりません。
しかし、断熱を施しておけば、暖気を逃さず溜めておけるので、車内を効率良く暖められます。
暖房に限らず、冷房でも同じことが言えるでしょう。
快適な温度を保つ
キャンピングカーはもともと気密性が高いため、断熱をしておけば車内を快適な温度に保てます。
エアコンやヒーターを過剰に使用しなくても良いため、電力の消費を抑えてエコにもつながるでしょう。
キャンピングカーの車内温度を快適に保つ4つのコツ
断熱に加え、ちょっとした工夫をすれば、キャンピングカーの車内温度をより快適に保てます。
4つのコツを見てみましょう。
日当たり・風当りを考える
日当たり・風当りを考えて駐車場所を選ぶことで、車内温度を快適に保てる場合があります。
たとえば、夏場は風当りの良い日陰、冬場は壁際の風が当たらない日向など、季節ごとに工夫すれば車内の温度変化を抑えられます。
停車する時間帯によって日当たりは変わるため、意識して駐車場所を選んでみてください。
ベンチレーターを上手く活用する
ベンチレーターがついている場合、上手く活用すれば車内の冷気や暖気を全体に拡げられます。
たとえば、エアコンの冷たい空気は下の方に溜まる性質があるため、天井などについているベンチレーターで風の流れを作ってあげれば、冷気を拡げられるでしょう。
また、夏場のもやっとした空気を解消するのにも、ベンチレーターはおすすめです。
常に付けた状態では電力を消費してしまうため、部分部分で活用してみてください。
カーテンや敷物を工夫する
車内のカーテンや敷物を工夫するのも、快適度を左右する大切なポイントです。
たとえば、床に厚みのあるカーペットなどを敷けば、足元からの冷え込みを軽減してくれます。
また、フロントガラスはアクリル窓や二重窓に加工できないため、停車中はカーテンなどを利用して冷気・熱気を防ぐと良いでしょう。
カーテンや敷物は自分で用意して対策できるため、手軽でおすすめな方法です。
冬場は雪を活用する
冬場、雪が積もっている場所へ出かける場合は、ボディの下部分を雪で覆うことで下からの冷気を遮断できます。
理由はかまくらと同じで、空気を多く含んだ雪が断熱材の役割をしてくれるからです。
ただし、キャンピングカーのマフラー部分やFFヒーターの排気口が雪でふさがれないように注意しなければいけません。
一酸化炭素中毒の危険も伴うため、試す場合は十分に注意してください。
まとめ|キャンピングカーの断熱は車内の快適度を左右する!
本記事では、キャンピングカーの断熱の必要性、断熱材の種類、得られる効果をご紹介しました。
断熱を気にしてキャンピングカーを選ぶ方はまだまだ少ないですが、「車内の快適=断熱」といっても過言では無いくらい重要な要素です。
これからキャンピングカーを購入したり利用する予定がある方は、ぜひ本記事を参考に断熱についても注目してみてください。
また、車内温度を快適に保つコツも、合わせて行うことをおすすめします。