インバーターとは、バッテリーから送られる電気を家庭用のコンセントでも使えるように変換する機器です。
インバーターが搭載されていると、車内で電子レンジやドライヤーなどの使用ができます。
この記事でわかること
- インバーターがあると車内外で電子機器が使える
- キャンピングカーのインバーターにおける3つの選び方
- キャンピングカーにインバーターを設置する際の3つの注意点
- キャンピングカーにおすすめのインバーター3選
この記事では、インバーターの必要性やおすすめの種類などをお伝えします。
1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中
インバーターがあると車内外で電子機器が使える
キャンピングカーで旅行するとき、家電製品などの電子機器が利用できると、普段に近い生活ができてとても便利です。
電子機器のコンセントはそのままだと車で使用できませんが、インバーターがあると車内でも電子機器が使用できます。さらに、キャンピングカーの旅行にあると便利な電子レンジやドライヤーなども、インバーターがなければ使用できないのです。
インバーターには大きく分けて「正弦波」と「矩形波」の2種類があります。家庭用電源は正弦波なので購入するなら正弦波がおすすめです。
また、ワット数や機能などにも違いがあり、価格もそれぞれ異なります。
ご自身の目的に合ったものを購入しましょう。
インバーターはバッテリーを家庭用電源に変換する役割がある
インバーターはサブバッテリーから送られる電気を家庭用電源に変換する機器です。
12Vの電源を100Vに変換するために使います。
車内で電化製品を使用したいときはインバーターとサブバッテリーが必要です。
サブバッテリーはエンジン停車中にメインバッテリーの代わりに使用します。
インバーターの使用方法ですが、車のシガーソケットに差し込む方法と、車のバッテリーに直接つなぐ方法があり、使用したい電化製品の消費電力によって異なります。
炊飯器や電気ポットなど大きな電力を使用する場合は直接車のバッテリーにつなぐ方法が良いでしょう。
インバーターには種類がさまざまあり、ワット数も異なります。使用したい電化製品によって必要なワット数も違うので購入する前に確認するのが重要です。
テレビを見ながらヒーターを使うなら容量が1500W以上のインバーターを搭載しよう
インバーターには種類があり、800wや1500w、容量の大きいものだと3000wなどもあります。
一般的に車内で使用する場合は1500w以上のインバーターを選ぶとよいでしょう。
容量の小さいインバーターでワット数の高い電化製品を使用すると、ヒューズが切れてしまう可能性があるので注意が必要です。
1500wあればテレビを見ながらヒーターを使うなど、複数の電化製品を同時に利用できます。
使用する電化製品が決まったら、消費電力だけでなく起動電力も確認しましょう。
起動電力は電化製品によって違いますが、起動時におよそ1.0倍~5.0倍の電力を必要とします。その点も考慮したうえでインバーターを選ぶとよいでしょう。
キャンピングカーのインバーターにおける3つの選び方
キャンピングカーにおけるインバーターの選び方は、以下の3つです。
キャンピングカーにおけるインバーターの選び方
- 車内での設置場所を検討する
- インバーターに必要な容量を見積もる
- 信頼できる製品を選ぶ
順番に解説します。
車内での設置場所を検討する
インバーターは安全な場所に設置しましょう。
正しい場所に設置しないと、正常に作動しなかったり、寿命低下の原因にもなりかねません。
安定して稼働させるためには、車内でも比較的振動しにくい場所に設置しましょう。
また、高温や高湿も避ける必要があります。通気性が良く、高温になりにくい場所を選んでください。
インバーターは稼働時に熱を発生させます。インバーターの設置スペースが適切でないと内部の温度が上がり、故障の原因になってしまいます。
設置するときは熱がこもらないよう、直接日の当たる場所を避け、指定されたスペースを空けるようにしてください。
また、インバーターに異物が入らないよう、周囲にものを置かないなど注意しましょう。
インバーターに必要な容量を見積もる
キャンピングカーで使用するインバーターを選ぶ際には、必要な容量の見積りをします。
使用する電化製品の出力がインバーターの許容出力を超えてしまうと、大事な製品を壊してしまいかねません。
キャンピングカーで使用する電化製品が決まったら、必ずそれぞれの消費電力を確認しましょう。起動電力も把握しておくと安心です。
さらに各電化製品ごとの使用時間も考慮しておきます。一日の予定スケジュールに合わせて使用時間を見積もるとよいでしょう。
以上のような情報をもとに、合計でどのくらいの容量が必要なのかを見積もります。
キャンピングカーで快適に電化製品を使用するために、必ず容量の見積もりをしておきましょう。
信頼できる製品を選ぶ
インバーターを選ぶ際は、信頼できる製品を選びましょう。
インバーターを製造・販売しているメーカーはたくさんあります。有名なメーカーを選んでおくと、信頼性や機能性が高いので安心できます。
有名なメーカーは品質の管理が徹底されているので、故障などのリスクを減らせます。
また、アフターサービスもしっかり行っている場合が多いので、万が一不具合が起きても対応してもらえて安心です。
メーカーの保証期間がなかったり、あまりに短い商品は、品質に不安があるかもしれないので注意が必要です。他のユーザーの評価を参考にするのもおすすめします。
インターネット上のレビューなども見ながら検討し、信頼できそうか判断するようにしましょう。
キャンピングカーにインバーターを設置する際の3つの注意点
キャンピングカーにインバーターを設置する際の注意点は、以下の3つです。
キャンピングカーにインバーターを設置する際の注意点
- サブバッテリーの購入も検討しよう
- インバーターの交換は専門業者に任せよう
- 新規で取り付ける際も専門店に依頼しよう
順番に解説します。
サブバッテリーの購入も検討しよう
車内で電化製品を快適に使用するためにはインバーターだけでなくサブバッテリーも欠かせません。
車にもとから搭載されているメインバッテリーに対し、サブバッテリーは後から車内に持ち込むバッテリーです。
もしエンジンを切った状態でメインバッテリーにインバーターをつないで電気を使用すると、バッテリーが上がってしまいます。旅行中にエンジンがかからなくなってしまったら大変です。
しかしサブバッテリーはエンジンを停止していてもインバーターにつないで電化製品を使用できるので非常に便利です。
キャンピングカーでは冷蔵庫や電子レンジなど、さまざまな電化製品を使用します。
サブバッテリーがあればさらに長時間使用できます。インバーターと合わせて購入を検討しましょう。
インバーターの交換は専門業者に任せよう
自動車のバッテリーは、取り扱いを間違えると感電や漏電のリスクがあるので注意しなければいけません。
インターネット上には、自分でインバーターを取り付ける方法などが動画などでも紹介されているので、中には業者に頼まず自分でやってみたいと思う方がいるかもしれません。
しかし間違った取り付け方をして万が一感電してしまうと、最悪の場合命を落としてしまう可能性があり、大変危険です。
真似しないようにしましょう。インバーターを交換するには詳しい知識と技術が必要です。
安心して使用するためにも、元自動車整備士の方や、電気系の職業に従事している方ではない限り、インバーターの交換は専門業者に任せましょう。
新規で取り付ける際も専門店に依頼しよう
もともとインバーターが搭載されていないキャンピングカーに新たにインバーターを取り付ける際は、専門業者に依頼しましょう。
先に述べたようにインバーターの交換には専門知識と技術が必要ですが、新規で取り付ける際も同様です。
インバーターやサブバッテリーの選定など、プロと相談しながらカスタムする方が最適なものを選べるのでおすすめです。
車中泊する際に使用する家電製品から逆算して、バッテリーの容量やインバーターのスペックを検討します。
購入する際は工賃込みで見積もりしてもらえ、自分で取り付けるよりも安全かつ早くインバーターを設置できます。新規の取り付けも専門業者に依頼するのがおすすめです。
キャンピングカーにおすすめのインバーター3選
今回はキャンピングカーで使用する際のおすすめのインバーターを容量別に3つご紹介します。
容量によって使用できる機器や価格などが異なります。ご自身の目的に合わせて選んでみてください。
キャンピングカーにおすすめのインバーター
- 120W|パソコン類だけを使用ならセルスター製「PI-150/12V」
- 1000W|手頃なインバーターならベステック製「MRI10010-JP」
- 2000W|あらゆる家電製品を利用するならLVYUAN製「インバーター正弦波2000W」
順番に解説します。
120W|パソコン類だけを使用ならセルスター製「PI-150/12V」
車内でパソコンなどを利用するだけなら、セルスター製の「PI-150/12V」がおすすめです。(2024年5月現在)
価格 | 3,574円 | ||
使用方法 | シガーライターソケットに差し込む | ||
入力電圧(V) | DC12V | ||
定格出力(W数) | 120W | ||
おすすめな人 | スマートフォンやパソコンの充電だけに使いたい人 |
「セルスター」は主にドライブレコーダーなどを生産する、品質第一にこだわりを持った日本のメーカーです。
部品の実装から組み立てまですべて国内で行っています。
出力オーバーや異常温度検出などのトラブルを未然に防ぐ6つの保護機能付きです。
異常を感じると保護機能が働き、ランプで知らせてくれます。パソコン類だけを利用したい場合はおすすめです。
1000W|手頃なインバーターならベステック製「MRI10010-JP」
インバーターの価格を重視するなら、ベステック製「MRI10010-JP」がおすすめです。(2024年5月現在)
価格 | 9,980円 | ||
使用方法 | シガーソケットまたはバッテリー接続 | ||
入力電圧(V) | DC12V | ||
定格出力(W数) | 1000W | ||
おすすめな人 | 1000Wで手ごろな価格を求めている人 |
べステックは主に車用インバーターを生産している日本のメーカーです。
品質管理も徹底しているので安心して使用できます。
1000Wの出力がありながら手ごろな価格で購入可能です。
電化製品と車を守る6つの保護機能がついています。
また、独自のスマートファン機能がついているので、安全かつ快適に使用できるでしょう。
2000W|あらゆる家電製品を利用するならLVYUAN製「インバーター正弦波2000W」
車内でドライヤーなどあらゆる家電製品を利用するなら、LVYUAN製「インバーター正弦波2000W」がおすすめです。(2024年5月現在)
価格 | 29,998円 | ||
使用方法 | バッテリー接続 | ||
入力電圧(V) | DC12V | ||
定格出力(W数) | 2000W | ||
おすすめな人 | あらゆる家電製品を使用したい人 |
高性能の2000W純正弦波インバーターです。
精密機器を含めたほとんどの電気製品を使用できます。
インバーター本体が熱くなると冷却ファンが作動し、熱を放出します。
コンパクトなボディで場所をとりません。
万が一高電圧がかかったときのために予備のヒューズが6つついているので安心です。
サブバッテリーは300Wのヒーターなどが10時間以上使えるRenogy製「12.8V 200Ah」
大容量のサブバッテリーの購入を検討しているなら、Renogy製「12.8V 200Ah」がおすすめです。(2024年5月現在)
価格 | 99,000円 | ||
出力電圧 | 12.8V | ||
容量 | 200Ah |
Renogy製の「12.8V 200Ah」は、パフォーマンス性の高いサブバッテリーです。
エアコンや電子レンジなどあらゆる家電製品を稼働できます。
300Wのヒーターなども10時間以上使用可能です。
また、耐用年数は約10年と長寿命で、かつ同容量の鉛酸電池の重さのわずか1/3まで軽量化されました。
従来品に比べて6%パワーがアップし、最大212Ahまで使用できます。技術サポートや5年保証など、万が一のトラブルにも対応しているので安心です。
まとめ
ここまでキャンピングカーのインバーターについて解説してきました。
インバーターやサブバッテリーを活用すれば、車内で快適に家電製品を使用できます。
インバーターは種類が多くどれを購入するべきか悩むかもしれません。
まずはご自身が使用したい家電製品をすべてリストアップし、それぞれの消費電力などを調べて見積もってみましょう。
そうすれば必要な容量がわかります。
また、インバーターの交換や取り付けには詳しい知識と技術が必要です。間違った方法で取り付けてしまうと感電などの恐れがあり大変危険です。
無理に自分でやろうとせず、専門業者に任せましょう。インバーターを安全に使用し、快適なキャンピングカーの旅をお楽しみください。