キャンピングカーの後部座席は、車種によってレイアウトが異なります。
横向きの座席や、シートを倒して寝られるタイプもあります。
キャンピングカー旅行は長時間移動になることも多く、横になって寝たくなるときもあるでしょう。
そこで本記事では、キャンピングカーのシートベルトについてお話します。
この記事でわかること
- シートベルトの着用義務とは
- 走行中にベッドで寝てもいいの?
- 横向きの席はどうすればいいの?
- 違反が見つかったらどうなるの?
道路交通法に関係することなので、キャンピングカーを利用する方は必ず知っておきましょう。
1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中
キャンピングカーはシートベルト着用が義務
結論からいえば、キャンピングカーの走行中は、シートベルトを着用しなければなりません。
これは道路交通法の第71条の3により、定められています。以前は運転席と助手席だけでしたが、2008年6月1日から後部座席もシートベルトを着用することが義務付けられました。
警視庁とJAFが行った「シートベルト着用状況調査(2020年調査結果)」によると、一般道のシートベルトの着用率は、運転席99.0%、助手席96.5%、後部座席40.3%となっています。
運転席や助手席と比べて、後部座席のシートベルト着用率が著しく低いのがわかります。
高速道路においてのシートベルト着用率は、運転席99.7%、助手席98.5%、後部座席75.8%です。
一般道と比べると着用率が高いですが、それでも後部座席の4人に1人はシートベルトを付けていないことになります。
特にキャンピングカーに乗って遠出を楽しむとなると、高速道路を走るときもあります。キャンピングカーは車体も高く、風の影響を受けやすい車です。
トラックやバスなどの大型車が横を通るだけでも風圧で車体が揺れるので、必ずシートベルトを着用しましょう。
また、キャンピングカーを安全に運転するポイントにつきましては、下記の記事で解説しています。
【注意】走行中のベッドの使用は法律違反
キャンピングカーにはベッドもあり、長旅の疲れからついつい横になって休みたくなります。
特に子ども達は遊びに疲れて睡魔に襲われ、走行中にベッドで寝かせている親も少なくありません。
しかし、日本の法律では走行中にベッドで寝るのは法律違反になります。
現在の日本の法律では、走行中にベッドを利用できるのは救急車など医療用の車両のみに限定されています。
もちろん、ミニバンなどの後部シートを倒して、そこに子どもを寝かせるのも法律違反となります。
もしも走行中に仮眠を取りたい場合は、普通の乗用車と同じようにリクライニングシートを倒し、シートベルトを着用した状態で仮眠を取りましょう。
横向きの席はどうすればいいの?
キャンピングカーの車種によっては、横向きの座席もあります。
横向きの座席の場合も、シートベルトの着用が義務付けられています。実は2012年以前は、横向き座席にはシートベルトの設置は不要でした。
しかし2012年7月に道路交通法の改正が行われ、キャンピングカーの横向き座席にもシートベルトの設置が義務付けられました。
10年近くも前のことなので、昔からキャンピングカーに乗っている方は、以前の知識のまま乗ってしまっている方もいるかもしれません。
道路交通法をはじめ、法律は改正されることがありますので、キャンピングカーを運転する際は、現在の法律がどのようになっているかを確認しておきましょう。
シートベルト未着用が見つかったときの罰則は?
キャンピングカーの運転中にシートベルトの未着用が見つかったらどうなるのでしょうか?
まず「運転席」と「助手席」の場合、反則金や罰金はなく、減点1点となります。これは一般道でも高速道路でも同じです。
「後部座席」でシートベルトの未着用が見つかった場合、反則金や罰金はなく、高速道路のときのみ減点1点となります。
後部座席の人が一般道で未着用だった場合は、口頭で注意を受けるだけになります。
また、シートベルト違反をすると「白キップ」と呼ばれる白い違反切符を渡されますが、罰金などもないので手続きもありません。
ただし注意したいのは、ゴールド免許の人が以下の取り締まりを受けると、次回の更新時にブルー免許となります。
シートベルトの取り締まり例
- 高速道路でのシートベルト未着用
- 一般道での運転席または助手席のシートベルト未着用
もしもゴールド免許の人がこれらに該当すると、ゴールド免許取り消しになってしまうので気をつけてください。
まとめ
シートベルトの未着用は、反則金や罰金もなく、前科もつかないので軽く考える人もいます。
しかしシートベルトの目的は、自分や家族の命を守るためです。
不慣れな運転や旅行の疲れなど、キャンピングカーの運転は事故も起きやすいです。
疲れたときは無理をせず、安全な場所に車を停めて仮眠を取りましょう。
また、後部座席に座る家族や友人にもシートベルトをちゃんと着用するように呼びかけましょう。