コンテナハウスの価格は用途次第で変わる！工事費や後悔した事例を徹底調査

お父さん

コンテナハウスの価格が思っていたより高いって聞いたけどほんと？

コンテナハウスは、シンプルでスタイリッシュな外観と自由度の高いカスタマイズ性から、注目を集めています。

しかし、その魅力的な外見の裏には、意外と複雑な価格構造が隠れているものです。実際、多くの人が「思っていたより高い」と驚くことも少なくありません。

そこで今回は、コンテナハウスの価格について徹底的に解説します。

この記事を読めば、本体価格から設置費用、さらには後悔した事例まで理解できるでしょう。

コンテナハウスを建てたいと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

あべ

監修：阿部 晋也（あべ しんや）

1971年北海道生まれ、旅行・サウナ・温泉・サーフィン・スノーボード・釣り・キャンプなど北海道のアウトドアを楽しむ。自らもキャンピングカーで日本縦断やアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどを巡り、北海道ローカルが楽しむ本物の北海道の素晴らしさを世界に発信。海外同様のキャンピングカー旅文化を広げるために、現在は北海道ニュージーランド化計画を推進中

コンテナハウス本体の価格は100万円から

コンテナハウスの価格帯は幅広く、100万円台から購入できるものも存在します。

たとえば、20フィートコンテナを改造した基本モデルは、120万円程度で入手可能です。主に物置や倉庫、簡易的なオフィスとして使用されます。

100万円台といった低価格帯のコンテナハウスは、居住用としては推奨されないため購入する際は注意が必要です。

居住に必要な設備や断熱性能が不十分なため、快適な生活を送るには追加工事が必要となり、結果的にコストが膨らみます。

また、100万円台のコンテナハウスは、デザイン性や耐久性に制限がある可能性があります。

長期的な使用を考えると、初期投資を抑えるメリットよりも、維持管理にかかる費用や快適性の低下というデメリットの方が大きいです。

コンテナハウスの価格を検討する際は、用途や長期的な視点を忘れずに、総合的な判断をしましょう。

【用途別】コンテナハウスの参考価格3選

コンテナハウスの価格はその用途によって大きく変わり、シンプルな空間から本格的な居住用まで、幅広い選択肢があります。ここでは、主な用途別の参考価格を3つ紹介します。

順番に解説していきます。

空間のみを買うなら100万円台

建物としての空間を購入する場合、100万円台で新品のコンテナハウスを購入できます。

低価格帯のコンテナハウスは、内装や設備が最小限に抑えられているため、快適さを求めない用途に適しています。

たとえば、倉庫や物置、簡易的な作業場として利用する場合、十分な機能を果たすでしょう。

ただし、この価格帯では断熱性能や防音性能が低く、長時間の滞在には向いていません。

また、電気や水道などのインフラ整備は別途必要となるため、実際の総費用は追加工事費用を含めて計算する必要があります。

単純な空間確保が目的なら、100万円台のコンテナハウスでも満足できます。

店舗用として空調などの内装を施すなら200万円〜400万円

コンテナハウスを店舗として利用するなら、200万円〜400万円程度の予算が必要となります。

空調設備や基本的な内装工事費用が含まれているため、お客様を迎え入れる環境を整えられます。

たとえば、カフェやセレクトショップなどの小規模店舗としての利用におすすめです。

20フィートコンテナを基本とし、断熱材の施工、電気配線、水道設備の導入、そして内装デザインまでを含めた価格となります。

さらに、小規模な外観のカスタマイズや看板の設置なども、この予算内で実現可能です。

ただし、立地条件や具体的な店舗コンセプトによっては、追加の設備や特殊な内装が必要となる場合があります。

そのため、予算計画を立てる際は、店舗の具体的なイメージを固め、必要な設備や内装を明確にしておきましょう。

コンテナハウスの特性を活かしつつ、魅力的な空間を創出と独自性のある店舗展開が可能です。

居住用として考えるなら最低でも500万円〜

コンテナハウスを本格的な居住用として活用する場合、最低でも500万円からの予算が必要です。

500万円以上の価格帯では、快適な生活に欠かせない設備や性能が確保されます。

たとえば、高性能な断熱材の使用、プロ仕様の空調システム、そして耐久性の高い内装材の施工などが含まれます。

さらに、キッチンやバスルームなどの水回り設備も完備が可能なため、一般的な住宅と遜色ない居住環境を実現可能です。

40フィートコンテナを使用すれば、約30平方メートルの広々とした空間も確保できます。

ただし、500万円はあくまで最小限居住するための費用と考えておきましょう。

より高品質な素材や設備を選択したり、複数のコンテナを組み合わせて広い居住空間をつくったりするなら、1000万円以上の予算が必要です。

コンテナハウスの価格は、最終的には個々のニーズや要望によって大きく変動するため、業者と相談しながら検討しましょう。

コンテナハウスの設置に関連する費用一覧

コンテナハウスの魅力を最大限に引き出すためには、以下の費用を考慮しましょう。

順番に解説していきます。

コンテナを設置する土地の購入が必要

コンテナハウスを設置するには、適切な土地の確保が不可欠です。

一例として、鎌倉駅周辺の土地価格相場は1坪あたり約132万円です。

20フィートコンテナ（約15㎡）の設置には最低でも7坪程度、40フィートコンテナ（約30㎡）には12坪程度の土地が必要となります。

単純計算すると、20フィートコンテナ用の土地で924万円、40フィートコンテナ用で1,584万円程度の費用がかかります。

ただし、実際の価格は立地条件や用途地域によって大きく変動するため、慎重な調査が必要です。

コンテナハウスの価格を検討する際には、この土地代を含めた総合的な予算計画が重要となります。

土地探しの際は、コンテナの搬入経路や設置スペースも考慮に入れましょう。

土地の基礎工事の費用は50万円〜

土地の購入と共に基礎工事も必要です。基礎工事費用は、一般的に50万円以上が相場です。

ただし、実際の価格は土地の状況、または工事の規模によって大きく変動します。

たとえば、地盤が軟弱な場合は、地盤改良工事が必要なため、費用は100万円以上です。

基礎工事の内訳には、地質調査（約5万円〜30万円）や地盤改良（延床面積20坪程度で約50万円以上）が含まれます。

基礎工事は、コンテナハウスの安定性と耐久性を確保するために不可欠です。

特に、傾斜地や軟弱地盤での設置を検討している場合は、専門業者と相談し最適な土地探しをすると結果的にトータルコストを抑えられるかもしれません。

コンテナの運搬費用は60万円〜

コンテナハウスの価格を考える上で、見落としがちなのが運搬費用です。

一般的に、20フィートコンテナの運搬費用は60万円以上です。運送費用は、運搬距離や経路の複雑さによって大きく変動します。

たとえば、山間部や狭い道路を通る必要がある場合、特殊な運搬車両が必要となり、費用が100万円を超えることも珍しくありません。

また、40フィートコンテナの場合、運搬費用は80万円以上といわれています。

さらに、複数のコンテナを運搬する場合は、コンテナ1台毎に費用がかかるため注意が必要です。

運搬経路の事前調査や、複数の業者から見積もりを取ることで、より正確な費用理解が可能になります。

適切な計画と準備により、予想外の出費を避け、理想のコンテナハウス実現に近づくことができるでしょう。

電気・ガス・水道工事費用は1㎡で変動

コンテナハウスにおけるライフラインの工事費用は、コンテナの面積や設置場所によって変動します。

以下の表は、一般的な工事費用の目安を示しています。

たとえば、20フィートコンテナ（約15㎡）の場合、電気工事だけでも15万円〜30万円程度の費用が発生します。

ただし、この費用は、既存のインフラからの距離や、地域の規制によっても変動するため、事前に専門業者に相談するのがおすすめです。

断熱対策は内容によるが12万円〜

コンテナハウスの断熱対策は、快適性とランニングコストを左右する重要な要素です。

基本的な断熱工事は12万円からとされていますが、使用する断熱材や施工方法によって変動します。

たとえば、高性能な断熱材を使用すると、20フィートコンテナで30万円以上かかることもあります。

断熱工事は、内断熱と外断熱の2種類です。

内断熱は比較的安価ですが結露のリスクがあり、外断熱は結露リスクが低く効果的ですがコストが高い傾向にあります。

また、窓の断熱性能を高めたいなら、二重窓や断熱ガラスの採用も検討しましょう。費用はおよそ10万円からが一般的です。

コンテナハウスの価格を抑えつつ快適な空間を実現するには、住む地域の気候や使用目的に応じた適切な断熱対策を選択するのが重要です。

専門家のアドバイスを受けながら、長期的な視点で断熱対策を検討しましょう。

防錆工事は外装の塗り直しが20万円〜

コンテナハウスに住む場合は、防錆工事は必ず実施しましょう。外装の塗り直しは、一般的に20万円からが相場です。

防錆工事の費用は、コンテナのサイズや使用する塗料の品質によって変動します。たとえば、40フィートコンテナの場合、40万円以上かかることも珍しくありません。

防錆工事の頻度は、住んでいる地域の環境に大きく左右されます。海沿いの塩害地域では3〜5年に1回、内陸部では5〜7年に1回が目安です。

定期的な防錆処理を怠ると、コンテナの寿命が縮まり、最終的に天井や壁に穴が空いてしまいます。

基本的には鉄でできているためコンテナの耐久性は高く、適切なメンテナンスをするだけで、快適な生活空間を維持できるでしょう。

漏水対策は40万円〜

一般的に、基本的な漏水対策工事は40万円からが相場です。屋根や壁面のシーリング処理、防水塗装、排水システムの設置などが含まれます。

しかし、コンテナの状態や設置環境によっては、より高度な対策が必要です。

たとえば、屋根全体の葺き替えが必要な場合、80万円を超えるケースがあります。

また、地下水の影響を受けやすい場所では、地盤改良や排水溝の設置など追加の対策が必要となり、予算を圧迫する要因になりえます。

コンテナハウスの魅力を長期的に維持するためには、初期の漏水対策を万全に行いましょう。

コンテナハウスを購入して後悔した3つのケース

コンテナハウスの価格に惹かれて購入を決めたものの、実際に住んでみると予想外の問題に直面します。ここでは、コンテナハウスを購入して後悔した3つのケースを紹介します。

順番に解説していきます。

設備を充実させたら予算オーバーしてしまった

コンテナハウスの価格の魅力に惹かれて購入を決めたものの、設備の充実化により予算オーバーしてしまうケースが少なくありません。

たとえば、ある購入者は当初200万円の予算で計画していましたが、高性能な空調システムや最新のキッチン設備を追加した結果、最終的に400万円以上の出費となってしまいました。

予算オーバーの事態を避けるには、初期段階で必要な設備を明確にし、それぞれの費用の詳細な見積もりが必要です。

また、将来的な拡張性を考慮に入れ、段階的な設備投資計画も後悔しないためには有効といえます。

コンテナハウスの魅力を最大限に引き出しつつ、予算内に収めるためには、専門業者との綿密な相談と、優先順位の明確化が不可欠です。

適切な計画立案により、後悔のない快適な空間づくりが可能となるでしょう。

簡単に移動ができなかった

コンテナハウスは、移動性の高さも大きな特徴とされています。しかし、実際には簡単に移動できないケースが多々あります。

コンテナ本体の移動だけでなく、内部設備の取り外しや再設置、さらには新しい場所での基礎工事など、総額で数百万円の追加費用が発生する事例がありました。

また、設置当初は道幅が広く容易に移動ができたとしても、都市開発によって周辺に住宅が建ってしまい、いざ移動する際に追加費用が発生するリスクもあります。

できるだけ、購入前に専門業者に相談し、将来的な移動に関する具体的な費用の把握とリスク管理が重要です。

また、内装や設備を選ぶ際も、移動を考慮した設計を心がけましょう。

コンテナが小さくてピアノなどが入らない

コンテナハウスでは、内部空間の制約に直面するケースがあります。

たとえば、20フィートコンテナを選んだところ、愛用のグランドピアノが入らず、後悔したといった声がありました。

コンテナハウスはコンパクトな反面、大型の家具や楽器を収納するには限界があります。

そのため、購入前に必要な家具や設備のサイズを詳細に検討し、適切なコンテナサイズを選択しましょう。

また、複数のコンテナを組み合わせるなど、柔軟な設計アプローチも検討すべきでしょう。

コンテナハウスを購入する際は、単なる金額だけではなく、生活スタイルに合った居住空間の確保も考慮が必要です。

コンテナハウスにおける5つのメリット

コンテナハウスには、従来の住宅にはないメリットがあります。以下に5つの主要なメリットを挙げます。

特に注目すべきは、建設コストと短い施工期間です。

通常の住宅と比較して、コンテナハウスは建設コストを抑えることができます。

また、工場での事前製作により、現場での施工期間を最小限に抑えられるため、迅速な入居が可能となります。

ただし、メリットばかりではありません。コンテナハウスの価格と特性を十分に理解し、自身のライフスタイルに適しているかを慎重に検討しましょう。

コンテナハウスにおける3つのデメリット

コンテナハウスは、その特性ゆえのデメリットも存在します。以下に3つの主要なデメリットを挙げます。

上記のデメリットの中で、特に注目すべきは「格安で建てられるわけではない」という点です。

確かに、コンテナハウスは従来の住宅と比較すると低コストで建設できる場合が多いですが、決して「格安」とはいえません。

基礎工事、断熱処理、内装工事など、必要な設備や快適性を確保するための追加費用が発生します。

また、土地の購入や整備にも相応の費用がかかります。コンテナハウスの価格を検討する際は、この隠れたコストも含めて総合的に判断することが重要です。

コンテナハウスにおける3つの注意点

コンテナハウスで快適な生活空間を実現するためには、以下の3つの注意点を理解しておく必要があります。

順番に解説していきます。

海外製の中古コンテナを居住用にするのは法律上難しい

海外製の中古コンテナを利用しようと考えている方もいるでしょう。

海外製の中古コンテナは、日本の建築基準法に適合していないケースが多く、建築確認申請を通すのが困難です。

主な理由として、JIS規格の鋼材を使用していなかったり、JIS認定工場での溶接が行われていなかったりが挙げられます。

そのため、海外製の中古コンテナを直接居住用として使用することは避けましょう。

もしも海外製の中古コンテナを活用したい場合は、建築基準法に沿った建築物の内部にコンテナを設置し、部屋やパーティションとして利用する方法があります。

基本的には、日本の建築基準法に則った新品のコンテナを購入するのがおすすめです。

快適さを求めるなら一般住宅の方が安い可能性がある

コンテナハウスを本格的な居住空間にするには、各種インフラ工事や高度な断熱対策、さらにはトイレ、お風呂、キッチンなどの設備導入が必要です。

この工事や設備導入にかかる費用は、一般住宅と同等かそれ以上になる可能性は十分にあります。

たとえば、40フィートコンテナを使用し、快適な居住空間を作り上げようとすると、総額で1000万円以上の費用がかかります。

建物だけで1000万円あれば、新築の一戸建て住宅が購入できる価格帯です。

コンテナハウスの価格の安さだけに期待して購入を決めると、予想外の出費や居住性の低さに後悔する可能性があります。

固定資産税がかかる

コンテナハウスは、建築物として扱われるため固定資産税がかかります。一般住宅と同様にコンテナハウスの評価額に応じて毎年課税されます。

たとえば、500万円のコンテナハウスの場合、固定資産税は年間約5万円です。

また、コンテナハウスを設置する土地にも固定資産税がかかります。

土地の評価額によって税額は変動しますが、毎年の支出として考慮に入れる必要があります。

固定資産税も含めた、年間のランニングコストを把握しておくと、後々になってから後悔しにくいです。

コンテナハウスに関するよくある質問

コンテナハウスの価格や特性について、多くの人が疑問を抱いています。ここでは、よくある質問とその回答を紹介します。

順番に回答します。

コンテナの維持費はいくらですか

一般的に、20フィートコンテナハウスの年間維持費は10万円〜20万円前後です。

通常の住宅と同様に、経年劣化した部分の修繕や固定資産税が含まれます。

特に注意が必要なのは外壁塗装です。コンテナハウスの場合、3〜5年に一度の外装塗装が推奨され、20フィートコンテナで約20万円程度の費用がかかります。

また、結露対策や断熱性能の維持も重要で、適切な換気システムの導入や定期的なメンテナンスが必要です。

コンテナハウスで住宅ローンは組めますか

居住用のコンテナハウスであれば、住宅ローンは組めます。

ただし、一般的な住宅と比べて審査のハードルが高い傾向にあります。主な理由は、建築確認申請の必要性や耐久性の証明、担保価値の評価などです。

しかし、近年ではコンテナハウス専門のローン商品を提供する金融機関も増えており、審査が通りやすいです。

無理のない資金計画を立てるためには、事前に複数の金融機関に相談し、適切な準備を行いましょう。

コンテナハウスでリモートワークは快適ですか

空調や断熱、防水、通信環境が整っていれば、業務を行う上で快適です。

しかし、コンテナハウスに限らず、リモートワークの選択肢は多様化しています。

たとえば、キャンピングカーを活用したワーケーションも注目を集めています。

コンテナハウスの価格と比較しながら、自分のライフスタイルに最適なリモートワーク環境を検討してみるのも良いでしょう。

まとめ

本記事では、コンテナハウスの価格や工事費用、購入して後悔した事例などについて解説しました。

コンテナハウスの価格は、単純な本体価格だけでなく、設置や内装、設備の導入など、多岐にわたる要素によって構成されています。

100万円台から始まる本体価格に加え、土地の購入や基礎工事、ライフラインの整備など、予想以上の費用がかかります。

また、法的制約や固定資産税の問題、住宅ローンの可能性なども事前に検討することが重要です。

長期的な視点で総合的に判断し、自身のニーズに合った最適な選択すると、後悔のない快適な生活空間が実現できるでしょう。